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弾いた時の感触〜ヴァイオリンの弓を楽しむ

ヴァイオリンを弾いてみることにしましょう。音の違いはもちろん、弓によって弦を擦る感触が異なります。弓の毛や松脂でも感触は変わりますが、弓自体に依存する感触の違いもあります。この「感触」が演奏上重要で、弾きやすさ、ひいては音楽を変えることになります。この「感触」についていくつか簡単に記すことにします。

似たような見た目ですが「感触」はまるで違います

弾いた時の触感で分かりやすいのは剛性です。「堅い」「柔らかい」などの弾力感だけでなく「しっかり感」「不安定感」も存在します。矛盾するようですが「柔らさ」と「しっかり感」を併せ持つ弓もあり逆も然りです。一般的に柔らかい弓が望ましいように言われますが、きちんと音を出すには強度が必要です。強度不足の「へたった弓」を「柔らかい弓」と感じがちですがこれは最も避けるべき弓です。

弾くと弓のスティックは振動しますが、右手に返ってくる振動を強く感じる弓、あまり感じない弓があります。全く振動しない弓は良い弓とは言えませんが、高額な弓も返ってくる振動の大小には差があります。返ってくる振動が大きければ良いわけではありませんが、良い弓は多くの情報を手に伝えてくれるように思えます。

動きの安定感も弓によって異なります。適切なボウイングが前提ですが、理由無く弓が踊ってしまう弓も、横方向へ滑るような不安定な弓もあります。その一方で、何もしなくても弓がまっすぐ進んでくれる感触のある弓もあります。思った通りの動きをする弓の方が良い弓と言えます。

弾いた時の抵抗感も違いがあります。概して良い弓ほど効率よく腕の運動を弦に伝えるため動かす抵抗感があるものです。擦る感触は紙やすりを指で触った時のようなもので、細かい5000番と粗い600番の紙やすりでは触った感触が異なります。「肌理の粗さ」と「引っかかりの強さ」の差が弓ごとに異なります。滑らか、かつ、抵抗感の強い「粘る感触」の弓もあります。

右手の感触・抵抗感で左手のコントロールも変化し、左手を含めた弾きやすさにつながります。手と弓の相互作用で、次の音を導いてくれて曲を停滞なく自然に進めてくれるような弓が「音楽的な弓」と言えるだろうと思います。

触感は見た目や音に比べて言及されることが多くないのですが、弓を選ぶ際、弓の能力を引き出す際のご参考にして頂ければと思います。

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