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不自然ではないヴァイオリン音楽にする〜様式・解釈1

音の並びを音楽にするには「解釈」が必要です。その音の並びをどう弾いたら音楽として生きたものになるか、その曲として適切な弾き方になるか、と考えて弾く必要があります。これがあって初めて音楽になり得ます。

言葉と同じように考えると理解しやすいでしょう。朗読をする時に、同じ「こんにちは」の文字の羅列でも、その登場人物の性別、年齢、住んでいる場所、社会的立場などで話し方は変えることになります。同じ「こんにちは」もお嬢ちゃんとおばあちゃんでは違うもの。我々は普段意識せずにそういった話し方の変化を聞き分け、そのマッチングを行なっています。逆に言うと、言葉遣いと登場人物の属性がアンマッチな場合は強い違和感を覚えます。

音楽の演奏でも同じことが言えます。

少し前はあまり重視されていなかった事のようにも思えます。何でもかんでも情熱的にガリガリ弾けば良いような時代がありましたし、現代でも少なからずそういう演奏も聴かれます。その一方で、以前に比べて時代様式が強く問われるようになってきています。

言葉と同じで「らしさ」を実現する全ての答えを出すのは難易度が高い事ですし、私もそこまで詳しくはありません。ただ大雑把に概要を知っておくだけでもかなりその曲らしく、ヴァイオリンらしくなるのではないかと思います。

ここではその曲の
・年代
・国
・作曲家
・タイトルや副題
・音楽の構造
に注目して記させていきたいと思います。
ヴァイオリンに限ったお話ではありませんが、なるべくヴァイオリンに即して次回からお話しさせていただこうと思います。

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