ヴァイオリン教室「ヴァイオリンがわかる!」

ヴァイオリン教室「ヴァイオリンがわかる!」はヴァイオリンに対して熱意を持って取り組んでいる方を応援します。

さらに先に進み始める:長いお休みからの復元6

当時の技術がそこそこ復元できれば満足かもしれません。それで気持ちの清算になるかもしれません。一方、更に先に進みたいという気持ちが出るかもしれません。あるいはこれを機会にせっかく昔に身につけさせてもらった技術を使ってアマチュアオーケストラなどのアンサンブルに参加したいという気持ちを持つ場合もあるでしょう。

先に進むことはかなり大変な事です。

鈴木の4巻あたりですと、ヴァイオリンの演奏ではスタートラインにようやく立った状態ですので、スタートラインから走り始めてそれなりに弾けるまで走り続けるのは相当な忍耐が必要です。「思ったような演奏」をするためにはカイザーはもちろん、クロイツェル、ローデ…と、練習曲をみっちり習得して、音階も子供の頃の小野アンナ音階では役不足でカール・フレッシュはこなす必要はあるでしょう。そうやっていくうちに再びあの頃の「何とも言えない先の見えない停滞感を伴った鬱屈した気持ち」を思い出すことにもなるでしょう。

ただ、弾いている本人の鬱屈した気持ちとは裏腹に周りの評価は上がっていきます。大人になっても周りから褒めてもらえると嬉しいものですし、昔はとても弾けないと思っていた曲が弾けるようになるのは感動できます。

始めたばかりの頃や改めて弾き直し始めた時の嬉しい気持ちが戻ることは無いと思いますし、親の喜ぶ顔を思いながら技術を修復して先に進め始めて「みんなから褒められたんだよ」「あの頃お母さんが言っていたこんな曲が弾けるようになったんだよ」と、いつの間にか年老いた親に話しても「あっそ」で終わって寂しい思いをすることもあるでしょう。

でも、ここまでたどり着いたら「思い」は清算できていると思います。長い間かけてやっとヴァイオリンが古い友達になっていて自分の人生の一部であった、と気づくことになれるかもしれません。

← BACK


関連記事

 



大人のためのヴァイオリン教室 ヴァイオリン教室「ヴァイオリンがわかる!」
東京レッスンの予約 ヴァイオリン教室「ヴァイオリンがわかる!」愛知レッスンの予約 ヴァイオリン教室「ヴァイオリンがわかる!」

「ヴァイオリンがわかる!」運営者の日記 ヴァイオリン教室「ヴァイオリンがわかる!」

ヴァイオリン教室「ヴァイオリンがわかる!」 ツイッター  ヴァイオリン教室「ヴァイオリンがわかる!」 Facebook  ヴァイオリン教室「ヴァイオリンがわかる!」 インスタグラム