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ヴィオラとヴァイオリンの弾き方の違い:ヴィオラが(少しだけ)わかる!3

ヴァイオリニストがヴィオラを弾くとヴァイオリンの様な音がすると言われる事があります。厚みに欠ける軽い音がするという意味でしょう。もちろんヴァイオリンでも薄っぺらい音は好ましくありません。ですが、先回述べたようにヴィオラがヴァイオリンとは違う役割を持っている事を考えても、ヴィオラを弾く時は特に充実した厚みのある音を出す事に心がける必要があります。

ヴィオラの楽譜は声部記号としてハ音記号を主に使います。これはルールを覚えれば済む事ですので問題にはならないでしょう。ヴァイオリンの楽譜に比べて同じ音はヴィオラの楽譜ではオクターブ上かつ一音低い音で表記されている感覚になります。また、ヴィオラの楽譜ではハ音記号だけでなく少なからずト音記号も併用します。ヴァイオリンの楽譜ではト音記号以外を使う事はまずありませんので、異なる声部記号が混在する事に慣れる必要はあります。

弾き方の上では、「弦を擦る」ではなく「楽器を響かせる」意識がヴァイオリン以上に必要です。ヴァイオリンのようにむやみに大きな弓幅と強い弓の圧力で弾こうとしてもヴィオラは全く相手にしてくれません。むしろ狭めの弓幅、比較的軽い圧力で弾いた方が胴体が響いてくれます。特にヴィオラはC線をうまく鳴らすことが難しいのですが、ヴァイオリンの半分程度の弓幅で弾いた方がうまく音が出ることも多いはずです。弓の持ち方も弓自体の振動を生かすような持ち方が好ましいと言えます。

ヴァイオリン弓はヴァイオリンを、ヴィオラ弓はヴィオラをうまく鳴らすようにできています。ヴァイオリン弓でも同じ事ですが、より一段太く重いヴィオラ弓は特にその重さと弓の振動に任せてゆったり弾くのが好ましいと感じます。

ヴァイオリン弓(上)とヴィオラ弓(下):
スティックの太さ、フロッグの大きさの違いが分かりますでしょうか?

左手もヴィオラはヴァイオリンよりも弦長が長いため、より手を大きく広げる必要があり、特に4の指が届かない事が多いかと思います。手を広げる目的だけでなく音色を考えても、指先を過度に立てて押さえるのは得策ではないでしょう。ヴァイオリン以上に左手のフォームには配慮が必要で、押さえる指の向きが弦に対して直交するのではなく弦に沿って並べるように、また親指の位置も必要以上に深すぎないようにするべきです。

楽器を響かせるボーイングと無理の無いフィンガリングによって好ましい音が出るのはヴァイオリンでも同様ですがヴィオラではより問題が拡大されて現れます。ヴィオラを弾く際には声部記号だけでなく弾き方にもヴァイオリンとの差がある事を意識してみてはと思います。

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