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「弦楽器フェアのようなイベントに行ってもヴァイオリンの善し悪しはわからないしおもしろくない」と思う方もいらっしゃるかもしれません。美術品一般に言えることですが「見方」ひとつでおもしろくも、つまらなくもなるものです。
そこで、今回は楽器をおもしろく見るヒントをお話しします。
自分で価値を判断する、すなわち「買うつもりで見る」これに尽きます。実際買うかどうかは関係ないし、また、買える値段かどうかも関係ありません。たくさん展示してあるそれぞれの楽器に自分なりの値段をつけていく。それだけで、興味を持って見ることができるはずです。
わたし自身は20年ほど、楽器を見る度に「買うつもりで見て・弾く」「自分で値段を付けてみる」を続けてきました。そうする中で、楽器について興味を持つことができたし、それが演奏にフィードバックされた面もあります。
楽器の見どころは、「ヴァイオリンがわかる!」の別の記事にも多く書いてあります。色や木目だけでなく、スクロールやパフリングの形、古い楽器なら修理の痕跡などが展示会での楽器では実際にご覧になれるはずです。
弦楽器フェアには例年多くの楽器店が出品し、数百万円〜一千万円程度のモダンイタリーやストラディヴァリ、グァルネリといったオールド名器も出品されます。騒然としているため音を聴くのは不向きな環境ですが、たくさんの楽器を触ることができるのは間違いありません。多くの楽器を見て手にとってわかってもわからないでも自分なりの価値をつけていくようにすると、本気で見ようとするし、楽器を見る目も養われます。
展示会を楽しむヒントにして頂ければ幸いです。