トリル練習で指が動くように〜クロイツェルのトリル練習

水曜・木曜は東京にてレッスン。ご利用&お越し頂いた皆様有難うございました。今回長らくお越しの方が多く、いつも以上に音楽的なお話も多くできて嬉しく思いました^^。

エリザベス女王の逝去。高齢ではあったので大きな驚きではありませんでしたが、世界がさらに不安定に向かうかもしれないこと憂慮しています。ヴァイオリンを弾いていられる程度に平和でありますよう願うばかりです。

自分の車のドアスイッチを壊してしまった(泣)。金曜の朝はこの部品を交換して頂きにアルファロメオ専門店に。単なる部品交換だが17年も前の古い車なのでパーツの確保に困る。該当する中古部品を在庫しているお店を探して電話予約して訪問。15分程で交換してもらえた。健全な状態になり本当に嬉しい!

初訪問の葛飾区のアルファロメオ専門店にて。
さすが専門店。アルファロメオがゴロゴロいました。
部品はいずれ入手困難になってしまうのである時に替えねばと思うのです。

Facebookにも書いたが、連日トリルを多めに練習したら目に見えて左指が動きやすくなった。クロイツェルの15と19、それからパガニーニのカプリース6を指を痛めないように注意しながら多めに練習。ちょっとやり過ぎると指を痛めることもあるので、怪しくなったら休んでの繰り返し。

「左指が動かなくて速いパッセージがうまく弾けない」と伺うことは多い。原因が左手側ではなく右手側にあることも多いため、左手の動きの解決をすれば良いとは限らない。ただ、左指の動きを改善するためにはトリルの練習は大いに有効だ。指が回ることはもちろんヴィブラートの改善も期待できる。

具体的にはカイザーなら15番(IMC版の場合。教本により番号の違いあり)、クロイツェルなら15番〜22番をまずやるべきだろう。特にクロイツェルは最初はかなり大変だが時間をかけて丁寧に進めていき22番まで至った上で15番からもう一度進めると、かなり動くようになっていることが分かる。

筋肉を鍛えるわけではなく頭の中の情報処理を適切にするのだろう。だから、クロイツェルはただトリルを繰り返すのではなく、あれだけさまざまなパターンを用意したのだ。大変にクレバーな人物像が想像できる。クロイツェルは抜粋してイイトコドリをして指導されることも多いものだが、私はあれだけのパターンは必要と思う。

とりあえず音程はあまり気にせず、リズムは正確に弾くよう注意してお試し頂ければと思う。22番まで進んだら今度は音程を強く気にして15番に戻って練習を。そんなループでほぼ確実に成果が出るのはさすが優れた練習曲なのだと思わされます。

例えばクロイツェル15番。やーな感じの楽譜ですが実際に感じ悪いです。
でもリズムや調がよく考えられており、ちゃんと練習すれば確実に成果になります。
指は回るようになるし、ヴィブラートも改善します(断言しても良い)。