原宿のフェンダーに行ったものの〜合理性の至る先は狂気でそれが芸術

火曜・水曜は東京にてレッスン。ご利用&お越し頂いた皆様有難うございました。水曜の夜は激しい雷雨になり予報通りとはいえ驚きました。

火曜。先日オープンした原宿のフェンダーのショールームに行ってみた。行ってみたのですが、入り口に黒服白手袋のドアマンが立っている高級ブランドショップになってしまっていて。店中も広い空間でエレキギターのアングラなダークなイメージと正反対だ。

不良の道具だったエレキギターがいつの間にか高級商品に

自分も古いフェンダーのエレキベースとアンプを使っていて、黎明期のレオ・フェンダーのフロンティア精神を理解しているつもりなので高級ブランド化戦略には寂しく思ってしまった。ブランド自身が自分のブランドを理解していないようで。

なんだかヴァイオリンみたいな高級イメージになっちゃって・・・。高価な商品の存在は否定しないし自分も一部の分野に特化して高額商品を使っているものの、実体のない高級イメージは虚像として忌避したい。高額なヴァイオリンもたかがヴァイオリン。高級なものではない。

その後オープンしたばかりのローランドのショールームに行ったら定休日。悔しいので自動車のロータスのショールームに寄ったら新しい高級SUVが。全てを削ぎ落とした軽快なスポーツカーのロータスがこんなラグジュアリーな大きなSUVになるとは・・・。これもコーリン・チャップマンが確立したブランドをぞんざいに扱われているようで寂しく思ってしまった。

高級感や快適性は自分は求めないかな。飛行機のファーストクラスも、ホテルのスイートルームも一度試したものの実に居心地悪かったし。狂気を秘めた刺激に自分はお金を出したい。手持ちの古いフェンダーのベースは確かに狂気を秘めている。アルファロメオも狂った車だ。手持ちのヴァイオリンはうちの中で最大の狂気かも知れない。合理性の至る先は狂気でそれが芸術なのだ。

まともではないかもしれないが、自分はラグジュアリーに過ごす日常よりも狂気によって今を生きる力が欲しい。

この10月にオープンしたばかりのローランドのショールームは定休日でした。
調べずに行ったのが悪かったのですが・・・。

石田 朋也

1974年愛知県生。2000年名古屋大院修了。ヴァイオリンは5歳から始め、1993年よりヴァイオリンの指導を行う。大学院修了後、IT企業のSEとしてNTTドコモのシステム開発などに携わる。退職後の2005年より「ヴァイオリンがわかる!」サイトを開設し情報発信を行う。これまで内外の1000人程にヴァイオリン指導を行い音大進学を含め成果を上げている。また写真家としてストラディヴァリはじめ貴重な楽器を400本以上撮影。著書「まるごとヴァイオリンの本」青弓社

美しい音が好物。バッハ無伴奏がヴァイオリン音楽の最高峰と思う。オールドヴァイオリン・オールド弓愛好家。ヴィンテージギターも好み。さだまさしとTHE ALFEE、聖飢魔IIは子供の頃から。コンピュータは30年程のMac Fan。ゴッドファーザーは映画の交響曲。フェルメールは絵画の頂点。アルファロメオは表情ある車。ネコ好き。

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