実現できた夢〜アルファロメオ4C

木曜は東京にてレッスン6コマ。川口市でレッスンをやっていた頃からの方が2年ぶりにお越し頂き嬉しく思いました^^←長くおつきあい頂いていた方が改めてお越しになるのは本当に嬉しいものです。あ、もちろん初めてお越しの方も大歓迎です(私も緊張しますが)。ご利用&お越し頂いた皆様有難うございました。

以下、自動車の話ですので、興味のない方はスルーで大丈夫です。長いです。

3ヶ月経過まで伏せていたが8月末にアルファロメオ4Cを入手した。去年からレンタカーで多くの車を試し最も印象に残った車種だ。直接の理由は手持ちの車が修理で家にない事が多く不便しているからだが、今しかできない夢の実現に、それから文化・音楽を知るためにも、おもしろおかしい車を選んだ。

今年のモットーは「改めて進む」。コロナで停滞した2年を経て再始動し、自分が変わっていければと進めている。やらない理由を探して何もしない人生を自分は歩みたくはない。やらない後悔よりはやって後悔の方がマシだ。ましてやりもせずに他人を妬み批判する凡庸な人間ではありたくない。

自分も多くの男の子と同じくスーパーカーに憧れた。そんな無駄で自己満足のものと冷ややかに見られるのは分かりきっている。けれども、実家の母の状況、核戦争もあり得る世界情勢、円安とインフレで沈没する日本、そして自分の来し方行く末。人生は短いし、やりたい事ができる時はわずかだ。子供の頃の夢を実現できるのは今と考えた。

車なんかで見栄を張る気はない(東京では輸入車は普通です)。求めるのは本物のおもしろおかしい車。自分にはラグジュアリーとかプレミアムといった高級車は似合わないし、うわべの情報と値段だけの高級はヴァイオリンの世界で散々経験して、その底の浅さに辟易している(ただしヴァイオリンも本物の優れた楽器もあります。それはさすがの能力です)。

アルファロメオ4C(7年落ちの中古車)。カーボンを多用した超軽量構造にコストがかかって、豪華装備は何もなし。パワステすらないし、エアコンも手動、内装も簡素なレーシングカーに最も近い市販車。理想の走りだけを追求した車。これこそが自分の望むスーパーカー!

アルファロメオはイタリアの心。そしてヴァイオリンの故郷ロンバルディア州の生まれだ。強烈な加速と強烈な音(直管マフラーが標準)。曲がるのは得意だがまっすぐ走ることは苦手。乗り降り困難で狭く、後ろは見えず、運転すれば疲れる。この感覚、オールドイタリーのヴァイオリンに似ている。条件が揃えば凄まじい音を立てるが演奏は楽では無い。

この柑橘系の鮮烈さがイタリアの本物だ。音楽用語でもあるヴェローチェを肌で感じられる。単に「速い」だけでは無いのだ。アレグロ=速い、ヴィヴァーチェ=速い、ヴェローチェ=速い、と音楽用語を覚えて分かった気にはなりたくない。

わざわざ他人へのアピールはしないが、見た目も音も派手なだけに他人との接し方に配慮するようになった。道路を渡りたい人がいれば止まって通し、信号で他の車に譲るようにといった運転の社会的姿勢のことだ。そして他の車に乗っている時よりも大きくお礼が返る事が多いようだ。

見られる人・矢面に立つ人ほど礼儀正しいのはこういう訓練の蓄積なのだ。人間的に成長させてもらえるのがスーパーカーであるのなら、富裕層が手に入れたがるのも理解できる。

スーパーカーなんて自己満足で無駄の塊だ。でも、他人との接し方だけでなく音楽・ヴァイオリンについても連想し気づくことが多い。40年越しの夢が自分の成長のきっかけになり得るのなら嬉しい。

大音量+低い最低地上高のため自宅車庫には置けず
1kmほど離れた駐車場に置いているので
レッスンにお越しの方にご覧頂く機会はないかと思いますが・・・。

石田 朋也

1974年愛知県生。2000年名古屋大院修了。ヴァイオリンは5歳から始め、1993年よりヴァイオリンの指導を行う。大学院修了後、IT企業のSEとしてNTTドコモのシステム開発などに携わる。退職後の2005年より「ヴァイオリンがわかる!」サイトを開設し情報発信を行う。これまで内外の1000人程にヴァイオリン指導を行い音大進学を含め成果を上げている。また写真家としてストラディヴァリはじめ貴重な楽器を400本以上撮影。著書「まるごとヴァイオリンの本」青弓社

美しい音が好物。バッハ無伴奏がヴァイオリン音楽の最高峰と思う。オールドヴァイオリン・オールド弓愛好家。ヴィンテージギターも好み。さだまさしとTHE ALFEE、聖飢魔IIは子供の頃から。コンピュータは30年程のMac Fan。ゴッドファーザーは映画の交響曲。フェルメールは絵画の頂点。アルファロメオは表情ある車。ネコ好き。

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