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パーツ交換で音を良くする:低コストでヴァイオリンの音色を良くする3

部品を交換することで音を変化させることができます。よく知られているのは弦による音の違いですが、それ以外にも交換することで音が変化するパーツがあります。というよりも、どの部品を換えても音は変化すると言った方が良いでしょう。本体を交換するよりも変化が大きいパーツもある反面、本体よりも安価なことが通常です。まずは代表的な部品について挙げていきたいと思います。

【駒・魂柱】
市販されているものを適切に削る必要があるため自分で作業は事実上できませんが、駒・魂柱の交換・調整は最も音の変化が大きいと経験上思います。材料の質による音の変化もありますが、削り方や立てる位置など職人さんの技の要素が大きく出る部分です。楽器を生かすも殺すも駒と魂柱に因ると言っても過言ではないくらい大事な部品です。特殊なものを除いて数万円以下です。

【弓の毛】
これも自分での作業は現実的にではありませんが、音色やレスポンスなど弾き心地への影響の大きい部品です。弓の毛の種類だけではないし、高額な毛なら良いわけでもありません。肌理の粗い感じの毛が合う弓もあるし、逆に肌理の細かい毛が好ましい弓もあります。駒・魂柱と同じく、弓の毛を張る職人さんの腕に左右される部分で、張り方に因って同じ毛でもかなり音色や弾き加減が変化します。特殊な毛替えを除いて概ね1万円以下でしょう。

【松脂】
一般的な認識以上に松脂の影響は大きいと考えています。松脂によっては弓を替えた位に音が変化することもあります。これも高額なものなら良いわけではなく、それぞれの製品毎に特徴のある音が出ます。特殊なものを除いて数千円以下。

【弦】
弦による音の変化はよく知られているのですが、テンションや弦の組み合わせによって音も変化することはあまり知られていないようです。例えば、同じドミナント弦でも普通のもの(ミッテル)だけでなく、柔らかいもの(ヴァイヒ)、硬いもの(シュタルク)があり、それぞれで音の印象はかなり変化します。また、例えばE線を別の種類に替えると、他の弦の印象も変化します。弦の交換は手軽に音が変化して面白いのですが、楽器との組み合わせ、調整具合にも依存しますのでかなり複雑です。

【肩当て】
簡単に交換できるパーツとして肩当てがあります。楽器を持った時の付け心地で選ばれることは多いのですが、音への影響も少なくありません。これも高額なものなら良いわけではなく、楽器による相性も存在します。特殊なものを除いて1万5千円以下でしょうか。

特にどの銘柄がベストとはお示ししません。楽器との相性が存在することですし、好みもあるでしょう。

なお、わたし自身は駒・魂柱・弓の毛はそれぞれの楽器や弓を購入したお店で、概ねお店の職人さんのお勧めに従ってお願いしています。松脂は主にメロス・ダークと古い缶ベルナルデルを、弦はE線がゴールドブラカット0.26かヒルのミディアム、ADG線はドミナントのミッテル(D線はシルバー巻)を、肩当てはマッハワンのアッシュ材のものを主に使っています。

ご参考にして頂ければ幸いに存じます。

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