土曜日は東京にてレッスン。ご利用&お越し頂いた皆様有難うございました。以前お越し頂いていて長らくお休みになられていた方が今年から復帰なさったり、土曜日には久しぶりにご連絡を頂いた方がおられたり。年末から今年に入って嬉しいことが続きます^^。お話を伺うと皆様おそらく大変なことも多いであろう熱意ある人生を歩まれていて、さらにはヴァイオリンも忘れてはいなくてすごいなあと思います。
先月購入のオールドヴァイオリン。弾き込みや自分なりにできる整備をした上で工房に入院整備。すると、以前から使っていたオールドヴァイオリン2挺の整備状況が気になるようになった。整備というのは特異点を無くすこと。特異点が存在するとそこで振動が止まってしまったり弾きにくくなってしまったりするが、特異点を減らすことで解決できる。
演奏も同じでレッスンでは「一定に均一に」「ムラの無いように」「突飛な動きが無いように」「滑らかに」「エレガントに」「ゆるくゆるく」といったお話を多くしている。これらは特異点の解消のお話だ。例えばポジション移動でよく言われる「飛びつくように」、ひとまずはやらないように指導する。フィンガリングを「叩くように」「しっかり押さえて」も、ボウイングの「しっかり発音して」は当面やらないように指導する。表現も「気持ちを込めて」は基本的にやらないように指導を。
いずれも特異点になってしまう。平たい言葉では「普通に」に過ぎないが、まずは安定して音を出す技術を習得して頂く。それは良い楽器ほど振動の特異点がなく作られているからの結論でもある。そしてそういうきちんと作られた楽器を普通に弾けば、豊かに響く別世界に連れて行かれるような音楽が浮かび上がる。それが名人の行う上手い演奏と考えている。
自分にとっての音楽は自我に溢れた利己的なアピールではなく、滅私奉公なものとも言える。ベートーヴェンが自身の音楽を「公共の福祉のため」と記したとされる逸話が、自分の音楽の姿勢と考えています。

例えばこの弓は先の方をふわりと持った方がよく響きます
特異点になりうる位置は弓によって異なります
持つ力加減も最小限が理想で、音もよく跳弓も上手くできます

例えば魂柱は強く入り過ぎているケースも多いものですが、
強からず弱からずの加減で入れることでヴァイオリン全体が響きます
