水曜日はお休みを頂きました。元々ご予約がなかった日で、愛知レッスンの後、数日はひどく疲れが残るので試験的にお休みに。ご不便・ご迷惑をおかけ致しました。

火曜日夜にはヤモリちゃんが玄関の窓に
家を守ってくれる存在&縁起の良いこと
古くて傾きつつある借家ですが、自分はこういう家が好きだな
Facebookに書いたが、ヴァイオリンの難問が解けたかもしれない。ヴァイオリンと弓それぞれの「強さ」=「鳴らす力」のバランスについて(多くの方が誤解している「強さ」=「硬さ」ではありません。「鳴りの力」です)。
これにより多くの基本的な疑問に答が出せる。例えば、ヴァイオリンを構える正しい高さ、松脂の正しい塗り加減、楽器に合った弦の種類、ヴァイオリンに見合った弓の選択、時代による奏法の変遷などに、理由を見出せる。
ヴァイオリンを構える高さで楽器と弓の「強さ」のバランスを変えられる。楽器と弓の「強さ」が釣り合うと、弓の毛と弦が噛み合うし、「強さ」がアンバランスだと滑る。楽器>弓の場合、楽器を下げると噛み合い、楽器<弓の場合楽器を上げると噛み合う。これは30年もさまざまな楽器店で多くの楽器・弓を弾かせて頂き散々検証してきたこと。
この性質を使って、手持ちの各楽器・各弓を使い条件を変えつつ弓と弦が噛み合う高さを検証した。
大変面白い。弓の良し悪しひとつ取ってもトルテを筆頭に鳴らす力がある順に並ぶ。肩当てや当て布の弊害も明確に生じる。その楽器にとっての正しいチューニングも調べられる(古いから415Hzのバロックピッチではないのです。土地や時代によって変わり450Hz程度の高いピッチも使われていました)。大型・小型のヴァイオリンが作られてきた理由も推し量ることができる。
この結果。オールド楽器や弓をお持ちで伝わる方には上記の事だけで驚いてもらえると思うが、どうせ大半の方には伝わらない=必要の無い事なので丁寧に文章にするつもりもない。けれども、レッスンで確信を持ってヴァイオリンを構える高さを指導できるし、楽器の良し悪しを判断することもできる。楽器と弓が噛み合うか否かだけなので、音質に惑わされることもない。自分としては大発見だ。
ヴァイオリンとはなんて巧みにできているんだと感心させられます。生物の巧妙さと似た感じ(生物と同じで巧妙ではない楽器は淘汰された)。少し答に近づけたようで嬉しいです。ヤモリちゃんのおかげかもしれません^^。

例えばこのヴィオラは380mmと小型だが設計ピッチは低く415Hz程度のようだ
それでいて楽器は極めて「強い」。
この楽器はピッチの低かった土地のかなりの製作家によると推定できる
また弾き方の観点でも古い弾き方のスタイルで合致する

例えばこの349mmの小型ヴァイオリンのピッチは444Hz〜445Hzのようだ
カットダウンではないのかもしれない
また肩当てよりも当て布が楽器の「強さ」に悪影響をきたす
楽器の厚み(場所によっては1mm程度)に対する布の厚みと考えるのなら
ピッチのバランスを大きく見出すはずだ
ぼそっと。ドミニク・ペカットは言われるほど「強い」弓ではないかもしれません・・・。1840年頃の弓の中では圧倒的に「強い」のですが、トルテなど1830年以前の弓に比べると・・・。