右手で左手をコントロール

木曜は東京にてレッスン。お越し頂いた皆様有難うございました。暑い中お越し頂き恐縮です。自分自身も熱を溜め込んでしまいレッスンの空き時間に水のシャワーにて冷却・・・。

高度な曲をなさっている方に、右手で左手をコントロールするお話をさせて頂いた。「ポジション移動を右手でやりなさい」なんて暑さで意味不明なことを言い出したと思われているかもしれませんが・・・。「何言ってんの、右手と左手は独立しているでしょ」と思われるかもしれないが、右手と左手のコンビネーションでヴァイオリン曲はできているもの(ヴァイオリンのことを充分理解した作曲家なら)。

子供の頃に師事していた佐々木先生に「右手のテンポに左手を合わせて」とご指導を頂いたことが衝撃的だった。それは鷲見先生の教え方だったのかもしれない。大人になって師事していた玉置先生には「腹芸で弾くんだよ」とご指導を頂いたことも。

身体は各パーツが連携し合って動く。その性質を利用すると、例えば大きな幅のポジション移動の時に右手でもエネルギーをかけてあげると左手は素直に動く。ヴァイオリンに沿った曲はこういう性質を利用して、弾きやすくかつ音楽的になるように考えられて作曲されている。

これこそ知性だ。美しい。

万物のバランスの研究が音楽の源という説を気に入っているが、バランスの結果の調和は美しいと感じる。

松脂を介した、弓の毛と弦の調和からはじまります
毛と弦を引っ張り合って離れる時に音が出る意識、は演奏テクニック全てに有益です

石田 朋也

1974年愛知県生。2000年名古屋大院修了。ヴァイオリンは5歳から始め、1993年よりヴァイオリンの指導を行う。大学院修了後、IT企業のSEとしてNTTドコモのシステム開発などに携わる。退職後の2005年より「ヴァイオリンがわかる!」サイトを開設し情報発信を行う。これまで内外の1000人程にヴァイオリン指導を行い音大進学を含め成果を上げている。また写真家としてストラディヴァリはじめ貴重な楽器を400本以上撮影。著書「まるごとヴァイオリンの本」青弓社

美しい音が好物。バッハ無伴奏がヴァイオリン音楽の最高峰と思う。オールドヴァイオリン・オールド弓愛好家。ヴィンテージギターも好み。さだまさしとTHE ALFEE、聖飢魔IIは子供の頃から。コンピュータは30年程のMac Fan。ゴッドファーザーは映画の交響曲。フェルメールは絵画の頂点。アルファロメオは表情ある車。ネコ好き。

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