良い弓を弾きこなすレッスン

日記が空いてしまいました。いつもご覧の皆様失礼いたしました。土曜は東京にて、日曜・月曜は愛知にてレッスン。お越し頂いた皆様有難うございました。特に今回の愛知は暑かったです。。。

何本か弓をお譲りすることにして、レッスンにお越しの何名かの方にお求め頂いた(有難うございます)。すると当面はレッスン内容も変えなければいけない。弓で弾き方が少なからず変わるためだ。

まずこれまでに比べて大きめの弓幅で弾いて頂く。音がかすれても、隣の弦を引っ掻いても、ひどい演奏になろうとも常に大きめの弓幅で押し付けず真横に弾いて頂くことになる。これが第一段階というか前段階だ。

良い弓ではボウイングだけでなく音程の取り方すら変える必要がある。弓によっては演奏の姿勢も変える必要が出てくる。名弓であれば巨匠と呼ばれるような名演奏家と同じように弾けば適切に音が出せるので、巨匠のボウイングの説明が多くなる。

「何を言っているんだこの人は」と思われるだろうとも思うが、道具が変われば物理が変わるので弾き方も変える必要がある。自動車のサイズや性能によって運転の仕方を変える必要があることと同じだ(先月手放したアルファロメオ4Cは運転の発想自体を変える必要すらありました・・・)。

巨匠の真似ごとをしてまず一音でも良い音が出れば御の字。そこを手がかりに再現性を高くしていく。最低数ヶ月はかかる作業だ。演奏家が楽器や弓を変えて年単位で苦労するのと同じだ。

せっかくお求め頂いた良い弓。うまく性能を引き出して使いこなせるようになってほしいなと願うところです。