予習すれば多く学べる〜仁和寺にある法師と同じく

ヴァイオリンのレッスンも学校の勉強と同じく予習は効果的です。レッスンでも予習を想定し、2回前のレッスンあたりから「次はクロイツェルやりますから」「次の曲は〇〇で」などとお伝えする事が多いです。

特にエチュードでは次の課題のねらいを説明しますが、予め雰囲気を見て頂けると何を言っているのか理解しやすいとも思います。

進度の速い方はそこが違うなあと見ていて思います。逆に進度の遅い方は何度も同じ場所で足踏みしている。

自分は・・・。生活の多くで予習はしているかな。

コンサートに行くのなら演目の曲を予め音源を聴いたり自分でさらったり、ヴァイオリンの展示を見るなら展示楽器の製作者について把握して出かけます。旅行に行くなら土地や寺社仏閣などについてウィキペディアで読み、レンタカー利用ならその車の取扱説明書をざっと把握し、新幹線の新型車両に乗るなら注目点を知っておきます。

先入観なく接する方が楽しめると言われるかもしれませんが、予習をした方が多く発見でき、より多くを学ぶ事ができ、より楽しめると思うので。徒然草の52段「仁和寺にある法師」と思っています。現代では居ながらにして先達から簡単に学ぶ事ができるので。

例えばコンサート曲目にブラームスのソナタがあるのなら名盤を聴いて自分でも弾いておかないと勿体ないと思うのです。元を取るという気持ちが強いのかもしれませんが・・・。

石田 朋也

1974年愛知県生。2000年名古屋大院修了。ヴァイオリンは5歳から始め、1993年よりヴァイオリンの指導を行う。大学院修了後、IT企業のSEとしてNTTドコモのシステム開発などに携わる。退職後の2005年より「ヴァイオリンがわかる!」サイトを開設し情報発信を行う。これまで内外の1000人程にヴァイオリン指導を行い音大進学を含め成果を上げている。また写真家としてストラディヴァリはじめ貴重な楽器を400本以上撮影。著書「まるごとヴァイオリンの本」青弓社

美しい音が好物。バッハ無伴奏がヴァイオリン音楽の最高峰と思う。オールドヴァイオリン・オールド弓愛好家。ヴィンテージギターも好み。さだまさしとTHE ALFEE、聖飢魔IIは子供の頃から。コンピュータは30年程のMac Fan。ゴッドファーザーは映画の交響曲。フェルメールは絵画の頂点。アルファロメオは表情ある車。ネコ好き。

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