練習時120%で本番80%出れば御の字

X(旧ツイッター)での毎日のお話をこちらに移してくることにしました。

誰しも上手く弾けることを願うわけですが、練習の時に120%の完成度で本番に80%の完成度が出せれば御の字のものです。程々の練習で本番に奇跡が起こってうまく弾けると思ったら甘過ぎです。

演奏上の問題を自分で解決できなければレッスンなどで他人にアドバイスをもらわないといけないし、自分で解決できるのなら自分の演奏を録音で聴いて問題点をゼロにします。楽器や弓も専門家の力も借りながら万全の状態にします。スポーツ選手と同じく食べ物・飲み物・睡眠も本番から逆算して体調を整えます。流儀は様々であれ多くの演奏家に共通する演奏の準備のようです。

考えうる全ての問題を解決して完璧以上で本番を迎えてはじめて他人様に聴いてもらえる演奏になります。これで80%の出来ならまあ上出来です。そうやって万全を尽くして演奏者がガッカリした演奏の方が実際には出来が良いのは皮肉なものです(演奏者がバッチリと思った演奏は大体ダメ)。

石田 朋也

1974年愛知県生。2000年名古屋大院修了。ヴァイオリンは5歳から始め、1993年よりヴァイオリンの指導を行う。大学院修了後、IT企業のSEとしてNTTドコモのシステム開発などに携わる。退職後の2005年より「ヴァイオリンがわかる!」サイトを開設し情報発信を行う。これまで内外の1000人程にヴァイオリン指導を行い音大進学を含め成果を上げている。また写真家としてストラディヴァリはじめ貴重な楽器を400本以上撮影。著書「まるごとヴァイオリンの本」青弓社

美しい音が好物。バッハ無伴奏がヴァイオリン音楽の最高峰と思う。オールドヴァイオリン・オールド弓愛好家。ヴィンテージギターも好み。さだまさしとTHE ALFEE、聖飢魔IIは子供の頃から。コンピュータは30年程のMac Fan。ゴッドファーザーは映画の交響曲。フェルメールは絵画の頂点。アルファロメオは表情ある車。ネコ好き。

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