愛車が車検から戻り〜音楽的なアルファロメオ

自分の車の話で恐縮です。でも車から音楽をイタリア文化を学んだというお話です。

金曜日。千葉のフェラーリ専門店PRIZEさんに出かけ、車検のため預けていた愛車アルファロメオ147GTAを受け取ってきた。さほど問題はなくオイル類と傷んでいた小パーツの交換で済んだ。今日も陽気に愉快に戻ってきた。車が手元に戻って気持ちも上々に^^。コロナ感染だけでなく実家の事で下向きの気持ちになる事もあったが、これで気分も上がる。

この車を購入して2年。音楽についても車から多くを学んだ。アルファロメオは音楽的な車なのだ。イタリア文化の一部が音楽であり絵画であり自動車で根は同じという事なのかもしれない。

車が発する「アレグロ」感。「アレグロ」は「速く」ではなく「陽気な、楽しい、快活な」だ。周りを巻き込んで笑顔にさせる華のある存在。実際の速さよりもスピード感ある走り。ほのかな憂いは感じさせつつ陽気で明るく快活だ。パヴァロッティの歌を思わせるし、ヴァイオリンもそういう楽器だ。

性能はともかく音と回転フィーリングに優れる名機ブッソV6エンジンを回せば、全然小回りが効かないのに異常なまでに反応の鋭いステアリングを切れば、常にいろんな音を発したり部品が外れそうになる素敵なデザインの車内で過ごせば、そこはどこか哀愁を帯びつつ現世を忘れさせるアルファロメオ劇場だ。

音楽は現世を忘れることに存在意義があると考えている。イタリアの享楽さは現世を忘れる必然性があったのだろう。それが車にも息づいている。この共通項が文化だ。

2年前。昨今の軽自動車よりも高額ではないが故障ばかりと悪名高いポンコツ車に200万円も支払うのは勇気がいる事だった。フェラーリ専門店に訪れるのも緊張した。期待を裏切らずオイルや冷却水は漏れ、天井もミラーも落ちた。それでもこの車に出会えて良かった。伝説の通り、紛れもなく歴史ある栄光のアルファロメオでイタリアの文化だった。

シートやメーターのデザインは素敵ですが、それより乗り込んだ時の陽気な雰囲気
これこそイタリアで2年経っても印象が薄まらないのは本物の証です。

エンジンらしいエンジンの姿でこんなところも華やかです
デザイン優先のためかプラグ交換にもあれこれ外さなければならず整備性最低
修理はバラせばいいじゃんという思想のヴァイオリンに共通するようにも思えます

多分今年最後の染井霊園の桜。木によってはまだ見頃でした。

別の木はだいぶ葉桜になってしまいました。桜吹雪も。

久しぶりのネコ写真。こっち向いてくれませんでした。

石田 朋也

1974年愛知県生。2000年名古屋大院修了。ヴァイオリンは5歳から始め、1993年よりヴァイオリンの指導を行う。大学院修了後、IT企業のSEとしてNTTドコモのシステム開発などに携わる。退職後の2005年より「ヴァイオリンがわかる!」サイトを開設し情報発信を行う。これまで内外の1000人程にヴァイオリン指導を行い音大進学を含め成果を上げている。また写真家としてストラディヴァリはじめ貴重な楽器を400本以上撮影。著書「まるごとヴァイオリンの本」青弓社

美しい音が好物。バッハ無伴奏がヴァイオリン音楽の最高峰と思う。オールドヴァイオリン・オールド弓愛好家。ヴィンテージギターも好み。さだまさしとTHE ALFEE、聖飢魔IIは子供の頃から。コンピュータは30年程のMac Fan。ゴッドファーザーは映画の交響曲。フェルメールは絵画の頂点。アルファロメオは表情ある車。ネコ好き。

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