今週はレッスンをお休み頂いております。ご不便・ご迷惑をおかけしますがご容赦下さい。とは言え、休みの間もやっていることはいつもと同じですが、お越しの方から合格のご報告を頂き嬉しく思っています(詳細は伏せますが、お役に立てたのであれば良かった)。
Facebookに書きましたが、ゴールドブラカットの袋の裏にハイフェッツのサインが記されていたことを自分は知らなかったのでした。ハイフェッツの残影のひとつ。

ゴールドブラカット+オイドクサは古い演奏家がよく使用していた組み合わせ
もちろん新しい弦が多く販売されていることは知りつつ、
先人の選択を追って、その意味を体験したいと思うのです
先日記したケースや拭く布で音が変わる話。一定の結論は出たものの深掘りしている。ヴァイオリンを良い状態で保つための先人の知恵を自分の体験にしたい。
ヴァイオリンを布に包んで保管する演奏家は少なくない。有名な例としては、ハイフェッツの映像に「ダブルケースから布に包んだグァルネリを取り出す」シーンがある。その布はエルメスの羽模様のスカーフと思われるもの。ハイフェッツが使っていたダブルケースは少なくとも2つ(有名な革張りカバーのものと布張りカバーのもの)は確認できるが、どちらの映像でもヴァイオリンを布に包んでいた。何らかの理由がありそうだ。
ヴァイオリンをシルクの布に包むこと。昔のケースが粗悪だったからとの解釈もあるが、昔の上質ケースは強度の面でも、温度湿度から楽器を保全する面でも、楽器の破損を防ぐ面でも、むしろ現代のケースよりも総合的に優秀だ。その上で耳の敏感な演奏家が行っていたことには何らかの理由があると自分は考えている。
で、ヴァイオリンを布に包むことの実験を。リサイクルショップでシルクのスカーフをとりあえず4枚買ってきた。200円のものからそこそこ良いものまで。


こんな感じ。上は200円の布、下はそこそこ良い布
とりあえず手持ちの2つのプラスティックケースを使って比較
布によって音の表情が変わる気がする・・・。
安い布だからダメ、良い布だから良いではなく、それぞれに違いが出る。これだけの差があれば名演奏家の行動も理解できるし、ご自身にとって心の支えになるような布なら(演奏時は藁にもすがりたいもの)なおさら力強い味方になることだろう。音が良くなる布なら自分なら心の支えになる。
その他、ケースから出した時の楽器の手触りもしっとりするし、実用面ではペグの緩みやガット弦の伸縮が少ないようだ。夏場で試していないが冬場については安定に向かうようだ。一方、ケースとのクリアランスが少なくなるので楽器とケースの大きさによっては楽器に負担をかけることにもなり得る(自分の大きめのヴァイオリンに小さめのケースの場合はかなりキツくなった)。これはマイナスポイントだ。
形だけの真似をするのではなく、全ての行為は自分で試して研究しないとダメですね。こんなところにもハイフェッツの残影がありました。
