ヴァイオリン・弓が音楽的になって整備から戻ってきた

木曜日は東京にてレッスン。お越し頂いた皆さま有難うございました。今回は音楽的に弾くというお話が多く、こういうお話ができる段階に来た方が多くなり自分としても嬉しく思います。

「音楽的」とは。分かりにくいかもしれませんが、演奏者の中で閉じた世界ではなく、別世界を音で作り上げていくことなのです(演劇などと同じです)。テクニックの必要性はその別世界をよりリアリティあるものにするため。そう考えるとやることが明確になるはずです。

金曜日。整備のために工房に預けていたヴァイオリンや弓を取りに。音楽的になって戻ってきた。

オールドヴァイオリンは指板修正と駒の作成

お越しになっていた方のお母様から訳あって長らくお預かりしているヴァイオリンは駒・魂柱の作成

弓はチップと毛の交換。チップはマンモス(事実上象牙)

いずれも第一印象は良好。出来上がり直後のその場での判断として良いか悪いかとは。

作成して頂いた駒が落ち着くには年単位で時間がかかるし、毛替えをすら松脂が充分毛に馴染むには1ヶ月程度はかかるもの。現時点で評価できるものではないことは分かっている。そして音色は弾き方で変えるべきことだ(古くは斎藤秀雄先生が述べたことです)。音の印象はたちまち慣れるし、後から印象が変わることもある。

けれども音楽性は変えられない。楽器の音楽性が楽器が音楽を知っていて音楽が湧き出るような感じ、別の言い方をすれば音楽ができる楽器になっていればそれで合格。ヴァイオリンや弓を購入するときも音楽性を重視する。少なくともうちの楽器は全て音楽が湧き出てくる音楽的な楽器だ。

年末購入のオールドヴァイオリンは主に指板の問題で部分的に音楽的でなく時々現実に引き戻されて邪魔される要素があったが、それが解消されていて良かった。そこから音色や弾き加減などは弾き方やちょっとした調整で整えていく。

徐々に顛末をこの日記やFacebookに記していくつもりだが、ひとまず安心。お金?少なくない金額がかかるに決まっている。弓のマンモスチップだけで19,800円。これを高いか安いかの捉えようは音楽への意識の問題だとは思うが、それで少しでも音楽性が向上するのなら安いと自分は思うが(ただし、かなり繊細な良い弓でなければ無意味です)。