少々無理やりなヴィオラのレッスン

火曜・木曜は東京にてレッスン。お越し頂いた皆様有難うございました。久しぶりに遠方からお越し頂いた方もおられ嬉しく思いました。

ヴィオラのレッスンを。ヴィオラのレンタルのご要望も。ヴィオラは東京に1挺、愛知に1挺しか用意がないので、工夫が必要だ。

特に東京に置いてあるヴィオラは非常に薄くできたオールドヴィオラで鳴らす難易度も高い。こういう扱いにくいデリケート過ぎる楽器はレンタルとしては本来不向きだ。可能な限り鳴らしやすいように調整を。顎当てのネジを強めに締めたり、肩当てを強めに付けたりすると楽器は硬くなりデリケートさを減らせる。そういった調整で扱いやすくなるよう努力した(パーツを強く付けると響きを減らすことになり音の観点ではベストではないが、扱いやすさを優先した方が良い場合もある)。

自分の側はヴァイオリンのチューニングを5度下げての無理やりな対処。そんな措置を普段行うことはないが、それでも弾き方をヴィオラ的にするとある程度ヴィオラのような音が出るものだなあと自分で驚かされた。

ヴィオラというと「楽器のサイズが〜」という話になりがちだが、大半は弾き方次第だ。名ヴァイオリニストのズッカーマンが弾くヴィオラはヴァイオリニストの弾くヴィオラの音と言われる。一方、名ヴィオリストのユーリ・バシュメットがヴァイオリンを弾いた音源があって、これはヴィオラのような音がする。

無理やりなレッスンになったが、お役に立てるお話ができていればと願っている。

ご利用頂いたオールドヴィオラ
ヴィオラは一般論の話がしにくいが基本的な発想と基本的な音の出し方を中心にお話を
自分も故玉置先生(本職はヴィオリストです)に「ヴィオラはチェロに近い楽器」と叩き込まれたな・・・。