ヴァイオリンの購入相談

土曜・日曜は東京にてレッスン。お越し頂いた皆様有難うございました。久しぶりにお越しの方もおられました。さらに久しぶりの方からご予約も頂きました。ここ最近久しぶりの方が続いて自分としてはとても嬉しいです^^。

ヴァイオリンの購入相談を頂いた。自分は古い先生のように主観的に「買いなさい」や「やめなさい」などと言うことはない。聞かれなければ自分の意見は基本的には言わないし、聞かれても最小限にする。

客観的に
・楽器としてきちんと鳴るものか→振動板を叩いて振動する領域をチェック
・価格が適切か→この能力に対する価格が妥当か査定
・楽器として使いやすいものか→整備調整の状態を確認
を把握して、お伝えする。

その上で、ご自身のお気持ちを尊重する。「この楽器を何が何でも連れて帰りたい!」と思うなら良いし、直感的な印象が上がらないなら、その印象はずっと変わらないので止めておいた方が良いだろうと思う。

これまでご相談頂いた中で2例ほど飛び抜けて良い楽器だった場合があった。楽器の能力に対する価格は少なく見積もっても1/5、価格を考慮しなくても「自分自身が欲しい!」と思えるもの。そんな場合もあるので、広く多くの楽器を試して欲しいなと思うのです。

思えば大量に楽器を見て大量に買ったものだ。その体験による結論をお役立て頂ければ幸いです。

自分自身は・・・、ヴァイオリンにせよギターにせよ電子楽器にせよ弾いた上で「!」と思った楽器だけを買う。過去には製作者名やブランドや他人の意見、価格などでこれまで散々買ってきた。現物を見ないでネット通販で買ったこともあるし、この作者は有名だからと思って買ったものもある。でも、その結果、「!」と思い切らなかった楽器は結局全部手放してしまった。

「!」と心底思った楽器も、自分としての役割が終わったものは手放しつつある(すごい良い楽器だけれど、自分には合わないと思ったものです。エッジマン、デガーニラベルのヴァイオリン、アルシェの特別なモデル、フェティーク、ヴォアラン、リュポスクールの弓、マーチンD-45のスペシャルモデル、ヴィンテージのギブソンJ-45、ヤマハカスタムのアコースティックギター、ボッテーリのクラシックギターなど)。

まだまだたくさん残っているが、300年前のヴァイオリン、200年前の弓、120年前のアコースティックギター、100年前のクラシックギター、60年前のエレキベース、50年前のエレキギター。結局、誰もが良いというこれらに行き着いた。自分にとってはこれでゴールなのかもしれない。