木曜日は東京にてレッスン。暑い暑い中ご利用&お越し頂いた皆様本当に有難うございました。昼の空き時間でプールに行きましたが、日差しが強過ぎるので自分も日傘をさして。暑いですよね・・・。

うちでも外気温41度でした!
金曜日。暑く強い日差しの中、ヴァイオリンの展示会を見に吉祥寺のシャコンヌさんへ。かつてはヴァイオリンの展示会と聞けばあちこち出かけていたのだが、コロナ禍もあり自分の気持ちの都合もあり展示会に出かけるのは久しぶり。
私事ながらうちの母の事などいろいろあって楽器への関心が薄らいだり、自分が中学生の頃からお世話になったシャコンヌさんの創業者窪田さんが去年亡くなられた事もあり足が遠のいていた。
窪田さんにはとても多くの事〜良い楽器とは、鳴る仕組みとは、調整とは、骨董とは、音楽とは、楽器の価値とは、ヴァイオリンの世界のリアルな話、等々〜を長年にわたって教えて頂いた。亡くなられたと聞き自分としてもショックは大きかった。
寂しい話だが、自分も50歳を過ぎて手持ちの楽器の処分についても考えるようになり、一部は実行して自分にとって役割の終わった楽器は次に活用して頂ける方にお譲りした。ただ、特に高額な楽器の処分についてはトラブルもあり得て、トラブルを避けられるよう解決になり得るようなお知恵をお借りしに相談に出かけることにした。
もちろん寂しい話だけでなく、次なるステップに移行できるはずのヴァイオリン(できれば1500年代)と弓(トルテより前のクレーマー弓やバロック弓のレプリカではない当時のもの)を探しにも。ただこれらはなかなか見つかるものではないので、「どこかで見つかれば」とお願いを。
いくつか弾かせて頂いたが今回最大の収穫はこれ。アマティの分数ヴァイオリン。

分解された状態の時にしっかり観察させて頂いた楽器
長らくその状態だったのを組み上げたのだそう
窪田さんの最後の仕事だったともお聞きした

分数ヴァイオリンは酷使されることが少なく、状態よく残ることも多い
この楽器も虫喰いはあれど、オリジナルニスが多く残っていることが分かる
弾いていくうちにどんどん鳴るようになってきた。分数なのに部屋の隅々まで響き渡る。この感じ、かつて大阪音大の博物館で弾かせてもらった分数ヴァイオリンのストラディヴァリと同じだ。ヴァイオリンの反応を感じ取る才能のあるお子さんが弾かれたら本当に素晴らしい演奏になるはずだ。
窪田さんがご存命中に何度も弾かせて頂いたヴァイオリンも。楽器の音は調整する人の音で、人が変わると全く違う印象になってしまうことも多い。窪田さんが亡くなられお店の楽器の音が大きく変わることを懸念していた。最近の調整とのことだが、その楽器ならではの強い印象を残す生きた音がしていた。懸念が払拭された。よかった。

帰り際に通りがかってお昼ご飯に立ち寄ったお店ビストロSuzさん
6月にオープンしたばかりのお店だそうです
ランチプレートのキッシュもクスクスもとても美味しかったです

これはキッシュ。こんなに美味しいキッシュは初めてかも!