弓>ヴァイオリンの場合

土曜は東京にて、日曜・月曜は愛知にてレッスン。土曜は8コマと大変多くの方にお越し頂きました。土曜の東京は北海道とほとんど同じ気温で過ごしやすく、お越しにも過度なご負担をおかけすることなくで良かったです。愛知は暑かったけれど・・・。

「能力の高いヴァイオリンと非常に能力の高い弓」をお持ちになる方がお越しになった。「弓>ヴァイオリン」という状態だ。こういう場合、レッスン内容は面白いものになる。

弓とヴァイオリンのバランスとして「弓はヴァイオリンの値段の3割から5割のものを買いなさい」と言われたもの。必ずしも値段が性能を意味するわけではないが、弓とヴァイオリン本体が釣り合っていることには大きな意味がある。これで持ち方や姿勢も変わってくるから。

弓は音を発生させる入り口なので「弓<ヴァイオリン」ではヴァイオリンの能力を発揮できない。けれども「弓>ヴァイオリン」では音が潰れてしまう。弓の音を鳴らす力がヴァイオリンに対して強すぎるとむしろ音は出なくなる。例えるのなら自動車でエンジン>タイヤでは前に進まない。

「弓>ヴァイオリン」の場合は、弾き方でのコントロールだけでは限度があるので、姿勢・構え方で調整するのが望ましいように思える。場合によっては極端な構え方が必要な場合もあり、弓とヴァイオリンとのバランスだけを考えると弾きにくく実用的ではない場合も生じてしまう。弾きやすさを考えれば「弓をグレードダウンした方が望ましい」場合もあり。

音をうまく出す先人の工夫。とても面白いです^^。

ボウイングのキーは弓とヴァイオリンのバランスです
ただよほど弓<ヴァイオリンではない限り、人間が圧力をかける必要はそれほどありません
必要以上に圧力をかけると潰れた汚い音になります