フルトヴェングラーがボイコットされたように、世が世ならパールマンもボイコットしないといけないのでしょう・・・。攻撃の正当化がまかり通るのなら、遠くない将来ヴァイオリンなんて弾いていられない情勢になる可能性は考慮しておかないとな・・・。「できなかった」と後悔しないよう全てを早く進めないとな・・・。
日曜日は東京にてレッスン。お越し頂いた皆さま有難うございました。体調を崩されて急遽お休みになってしまわれた方もおられました。くれぐれもどうぞお大事になさってください。早い回復を願っております。また遠方よりお越しの方、有難うございました。
私事ですが、日々の水泳に使う水着を買った。自分とて初めての事に大金を費やす甲斐性はなくワゴンセールで2,000円の安物で毎日泳いでいたが、2ヶ月も使い続けると緩くなってきた。競技にも出られるFINA承認品が未使用処分品で安く出ていたのをリサイクルショップで見つけ買ってみた。定価10,670円が4,400円。
これを着て泳いだら驚いた。身体が安定する、自分の身体の動きがよく分かる、正しく動かせば腕や脚を動かした分だけ進む。ただ常に正しい姿勢を求められるし、正しく身体を動かさなければむしろ進まない。タイトで脱ぎ着が少々大変で扱いやすいわけでもない。
この感じ、良い弓と同じだ。道具が適切な状態を伝え正しい弾き方を教えてくれる。その弓にとって適切な持ち方で正しいボウイングをしていれば能力を発揮するが、そうでなければむしろ結果は悪い。決して扱いやすいシロモノではない。
男性用競泳水着なんて大した面積でもない薄っぺらな布地なのにこれほども変わるとは。弓も単なる木の棒なのにこれほども違うものか、と子供の頃に良い弓を先生に初めて弾かせて頂いた時に驚いたことを思い出した(発表会の時に1ヶ月貸して頂いた。その時ロンカプを弾いたが格段に弾きやすかった。今思えばあの弓はフロッグやボタンの形状からしてサルトリーだったかもしれない)。
良い/悪い物だけ使っていては分からない。そして人間側の動作が適切であるほど輝きを増す。そして平和なうちにしかできない。戦火が飛び火する前に多くを経験して道具の力も借りつつ上手くなりたい。

花の水着のプリントが自分に似合いませんが処分品なので選択の余地は無く
良い弓はスティックの中心に芯があるかのような印象があるものです
水泳も「身体の軸」と言われるのですが言葉通りと思わされました
結果を得るための機能を持った衣類の能力に驚かされます