好きな演奏だけれど古臭く感じてしまった

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土曜は東京にてレッスン。ご利用&お越し頂いた皆様有難うございました。久しぶりにお越しの方もおられ、嬉しく思いました。ヴァイオリンに関心と向上心を持ち続けて頂いていることが分かるのは教える側として嬉しいものです。

レッスンのご要望を頂いたモーツァルトのヴァイオリンソナタを勉強中。いくつもの音源を聴いて演奏のスタンダードを把握しようとする。奇抜な演奏スタイルをレッスンで教えてはダメで、教えるべきなのはスタンダードな演奏スタイルでなければいけないのだ。そのためには多くの演奏を聴く必要がある(現代は便利になりました)。

古いものはシゲティ、新しいものは2025年2月発売の庄司紗矢香さんのものなど、手当たり次第にApple Musicで聴く。その中にズッカーマンの演奏がある。磨き上げられた黒塗りの自動車のような演奏だ。艶のある分厚い音色、破綻の全くないフレージング、時折出てくる強い情熱。好きなタイプの演奏だ。

ところが、これが古臭くも感じてしまった。1980年代〜1990年代の価値観で、現代の感覚では鈍い演奏、気取り過ぎ、感情過多と言えてしまう。ズッカーマンが悪いわけではなく時代が変わったということだ。こんなに時代が変わったんだなあと改めて驚かされた。

クラシック音楽とはいえ、少なからず流行に左右される。モーツァルトの解釈もここ20年ほどで大きく変化した。レッスンでも、なるべく現代の演奏の発想で、なおかつ、流行に左右されにくい演奏のルールに留意してお話ししていきたい。

石田 朋也

1974年愛知県生。2000年名古屋大院修了。ヴァイオリンは5歳から始め、1993年よりヴァイオリンの指導を行う。大学院修了後、IT企業のSEとしてNTTドコモのシステム開発などに携わる。退職後の2005年より「ヴァイオリンがわかる!」サイトを開設し情報発信を行う。これまで内外の1000人程にヴァイオリン指導を行い音大進学を含め成果を上げている。また写真家としてストラディヴァリはじめ貴重な楽器を400本以上撮影。著書「まるごとヴァイオリンの本」青弓社

美しい音が好物。バッハ無伴奏がヴァイオリン音楽の最高峰と思う。オールドヴァイオリン・オールド弓愛好家。ヴィンテージギターも好み。さだまさしとTHE ALFEE、聖飢魔IIは子供の頃から。コンピュータは30年程のMac Fan。ゴッドファーザーは映画の交響曲。フェルメールは絵画の頂点。アルファロメオは表情ある車。ネコ好き。

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