思いつきでバロック的弾き方でツィゴイネルワイゼン

土曜・日曜は東京にてレッスン。ご利用&お越し頂いた皆様有難うございました。特に日曜は寒く雨の降る中お越し頂き恐縮です。お越し頂いたからにはいつもに増してしっかりとレッスンさせて頂きました^^←むしろ迷惑?。

サラサーテ「ツィゴイネルワイゼン」。ヴァイオリン曲の中でも超名曲のひとつ。一応弾けるようになって35年程。ところが自分自身はこの曲終盤のテクニカルな部分が長らく苦手でして。無理やりは弾けるものの、ヴァイオリニストによる曲にしてはスムーズに左手が回らない。

ふと思いついて、バロック的弾き方で能力を発揮できるオールドボウを使って、バロック的に比較的弓先を持って弾いてみた。ソーティエもかなり弓先で弾くことになる。「ツィゴイネルワイゼン」を弾くには明らかにおかしな弾き方。

ところが割とうまく弾ける。左手が回りにくいと思った箇所も素直に回る。そして音色も録音に残るサラサーテ自身による「ツィゴイネルワイゼン」と近い印象だ。

サラサーテと言えばヴォアランの弓(サラサーテはヴォアランを使っていた)と思って、ヴォアランを持っていた時にあれこれ試していたが、こういう発見はなかったな。左手を動かすためには右手の動きがとても重要とは分かっているが、時代的なマッチングに外れたスタイルで結果が出るとは自分としてはかなり意外だった。

とても面白い^^。もう少し深掘りしていくことにしよう。

写真は使い回しですが
こんな位置で弓を持って能力を発揮できるオールド弓(1800年代初頭と思われる)です
絵画で見る古い演奏を思わせるので、そういうバランスでできた弓なのでしょう
でもこんな弾き方で近代のヴィルトゥオーゾ曲が弾けるわけはないと思っていました
自分としてはとても面白い結果です