土曜は東京にて日曜は愛知にてレッスン。ご利用&お越し頂いた皆様有難うございました。愛知は2025年初レッスンとなりました。本年もどうぞよろしくお願い致します。
唐突ですがオールドヴァイオリンはいいですよ。

多くのヴァイオリニストの意見と同じく、楽器に自分の演奏が導かれる感覚がある。あたかも自分が楽器に操られているような感覚。熟成されたワインのような芳醇さ、奥深い立体感。よく言われる通り。
これに魅せられて、自分もオールドヴァイオリンやオールド弓を使っている。もちろん今回愛知にも持ってきてレッスンでも使っている。
で、この魅力の正体は?
ノイズ(そう言ってしまうと身も蓋もないが)。ヤマハのサイレントヴァイオリンに真空管プリアンプを繋ぐと、似た感触が生まれる。真空管は音に歪みを生じさせるがこれが複雑な味わいに感じられる。魚の干物のようなイメージだろうか。
大半のオールドヴァイオリンは割れが入っている。新作楽器でも事故で板を割ってしまって修理をするとオールドヴァイオリンの音色に近づく(これまで複数の実例経験あり)。割れが音にノイズを加えるのだと思う。元々の楽器の出来が良い場合は割れが必ずしもマイナスに働かないのは面白いこと。
決してオールド楽器が扱いやすいわけではなく、楽器に沿った弾き方を求められる。人間の言うことを聞かないことを意味するのでかなり不便だ。でも、その不便さを補って余りあるオールドの魅力。
そんなことを感じさせられたこの2日間でした^^。