心拍数:実感を伴った音楽性のテンポ感

土曜・日曜は東京にてレッスン。ご利用&お越し頂いた皆様有難うございました。急に冷え込みました。皆々様体調を崩されませぬようご自愛下さい。

X(旧Twitter)の仕様変更によりデメリットが大きくなったので離れることに。ご覧頂いていた皆様有難うございました。AIによる二次利用で自分の意図しない伝わり方が生じる可能性を懸念した。過去記事をひとつずつチェックし削除する作業がやっと終わった。手間仕事だったが、過去の記述を見直すと新鮮な言葉も見つかって面白いもの。

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ヴァイオリン情報サイト 「ヴァイオリンがわかる!」のBlueskyです。東京と愛知で大人の方向けに基礎技術重視・音色重視でヴァイオリン指導を行っています(レッスンのご予約はサイトの予約画面でご予約頂ければ幸いです)。著書「まるごとヴァイオリンの本」青弓社。

Apple Watchを買って2週間。日々の心拍数が記録されている。これまで心拍数を日常的に測ったことがなく面白い。睡眠時は50回/分、少し早めに歩くと130回/分程度のようだ。

心拍数は音楽のテンポと密接な関係にある。これは古楽の書籍に書いてあるので一般論と言えると思う。

そこからの連想で、単にラルゴ=50のテンポではなく、寝ているように落ち着いた、しかもラルゴは幅広さを持つ言葉なので大の字になって寝ているような感じかなあ。プレスト=184ではなく、早く(言語としては「速く」の意味ではなく「早く」なのだ)到着するために軽く息を上げて向かっているような感覚(プレストは軽さを伴うのだ)なのかなあと、自分で興味深く思った。

音楽用語は言葉と同じで意味は変化していくもので、上記の意味は必ずしも一般的とはいえない事は強調しておきたい。けれども自分の心臓をもって実感あるテンポ感は音楽を立体感あるものにできるかもしれない。ある意味、心拍数こそが最も重要な生命の表情なのだから。

例えばバッハ無伴奏1番ソナタのプレスト。心拍数が上がって軽く息切れした感じにと言うと生きた音楽のための意味が出てくるかもしれない。「マリーじゃなくてテレーゼなんだ!」と要求したカルロス・クライバーのような気持ちの中身を伴った表現が好きだな。アレグロも「ドイツ車じゃなくイタリア車で山道を飛ばしているように」な感じなんだなあと分かるようになったし(イタ車のスピードはただ速度が速いではないのです)。

音楽は生きたものでありたいよ。音楽の生命感。演奏を通じても楽器を通じても自分の追い求めてきたことだな。

石田 朋也

1974年愛知県生。2000年名古屋大院修了。ヴァイオリンは5歳から始め、1993年よりヴァイオリンの指導を行う。大学院修了後、IT企業のSEとしてNTTドコモのシステム開発などに携わる。退職後の2005年より「ヴァイオリンがわかる!」サイトを開設し情報発信を行う。これまで内外の1000人程にヴァイオリン指導を行い音大進学を含め成果を上げている。また写真家としてストラディヴァリはじめ貴重な楽器を400本以上撮影。著書「まるごとヴァイオリンの本」青弓社

美しい音が好物。バッハ無伴奏がヴァイオリン音楽の最高峰と思う。オールドヴァイオリン・オールド弓愛好家。ヴィンテージギターも好み。さだまさしとTHE ALFEE、聖飢魔IIは子供の頃から。コンピュータは30年程のMac Fan。ゴッドファーザーは映画の交響曲。フェルメールは絵画の頂点。アルファロメオは表情ある車。ネコ好き。

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