土曜・日曜は東京にてレッスン。お越し頂いた皆様有難うございました。土曜日はレッスン中に近くに雷が落ちて自分自身も驚きました。今週も暑さだけでなく雷雨にもご用心してお過ごしください。
しかしトランプ大統領になりそうですね・・・。ボリス・ジョンソン元首相の言う通り戦争は確かに終わるかもしれません。原油価格も落ち着きインフレも収拾し円安も解消しそうだ。平和をもたらすのがトランプ氏とは予想外だ・・・。
Xにも書いたが、お越しの方と往年も名ヴァイオリニスト、ヘンリク・シェリングについて話題になったので、改めて音源を聴いてみた。良い意味でも悪い意味でも「普通の演奏」をするヴァイオリニストで、普遍性が求められるバッハやベートーヴェンは高評価だ。
普通=下手なわけではなく、普通で非常に上手い演奏というものがあって、シェリングはその最右翼と言える。聴いて面白おかしいものではなく、ともすれば無感情な、別の言い方をすれば「神の視点」での演奏だ。その「感情を排した精神性の高さ」「俗世界を超越した音世界」がシェリングの演奏の持ち味と思っていた。
ところが2022年に公開された未発表録音集の1963年録音のバッハは、有名な1967年録音の名盤より熱気ある演奏で驚いた!こっちの方が名演奏かも。人間味があることが必ずしも良い演奏とは限らないが、多くの録音でパッションを感じさせないシェリングの意外な側面。「おー、シェリングにも感情があったのね!」。こういう発見があると嬉しいですね。
