日記が空いてしまいました。いつもご覧の方失礼いたしました。土曜は東京にて、日曜・月曜は愛知にてレッスン。お越し頂いた皆様有難うございました。途端に蒸し暑くなりました。どうぞ皆様ご自愛下さい。
X(旧ツイッター)にてオールド弓について書いたら、「オールド弓ってなんですか?」とコメントを頂いてしまった。そうかあ、そこまで知られていないものなのかあと思わされてしまいました・・・。
定義はもちろん様々な角度からできるのだが、「オールド弓は面白い弓」が良いのかなあと考えさせられた。演奏側からの面白さはよく知っているが、レッスンのお越しの皆様に試して頂くと聴いていても面白い。こんなに音楽の姿が変わるものなんだなあと。お求め頂いたシャルル・ペカットやヴォアランなんかは今回の機会に何人かの方に聴かせて頂いてとても面白かった。
古いことに意味はなく年代によらず面白い弓もあればそこそこの弓もある。例えるのなら自動車に似ているかもしれない。「古ければ名車」ではなく、どの年代でも一部に名車が存在するようなもの。そして名車と言われるものに接してみると確かに面白さが分かる場合も。
シンプルに面白いこと。「オールド弓」という言葉に引きずられすぎない方がよいかもしれないかな。
↓例えばオールド弓の自分にとっての面白さ。自分は楽器オタクというよりも音を出す技術オタク・音色マニアなのです。弓によってこれほど適切な持ち方が違う。よく言われるドイツ式・ロシア式などの分類は流派ではなく、楽器に合わせた結果と言えてしまう。ロシア式が本当に理にかなっているか知るためにキッテル(ロシアの名弓:日本市場にはほとんど出ない)を弾いてみたい。
その道具で音をうまく出す事が技術。オールド弓で弾くと古い教本や絵画の記述と合致する上に「特別な音」が出るので技術としてもとても面白いのです。逆に「形だけのお作法」は嫌いだな。

こちらの弓では先の方を浅く持つ方が音が出て

こちらの弓では元の方を深く持つ方が音が出る