ヴァイオリン・弓のアップグレードで視野は広がります

土曜は東京にて、日曜は愛知にてレッスン。ご利用・お越しの皆様有難うございました。暖かくなったり寒くなったり、太陽フレアでオーロラが出たり。北海道だけでなく北陸などでもオーロラが観測されたこと。すごいですね!空にたなびく緑色の光のカーテンを見られたら人生観が変わるかもしれないな。

天候が優れないと聞いてあきらめていた富士山
予想外に美しく見られました

ヴァイオリンや弓について立て続けにお話を伺う機会があった。そもそも論になってしまうが、アップグレードして良い楽器を持つと何が変わるのか?ここが曖昧なために迷うのだろうかなと思った。

良い楽器を持つと良きにせよ悪きにせよ視野が広がる。これまで出来なかったことが出来るようになるし、これまで気がつかなかったフレーズの表情に気がつくことができる。発音ははっきりするし、音は豊かになる。けれどもこれは裏を返せば柔らかい発音はしにくくなるし、くぐもった音は出しにくくなるかもしれない。

それをプラスと考えるかマイナスと考えるかは人それぞれだろう。現状維持が好きな方にとっては良い楽器は必ずしもプラスではないかもしれない。現状を変えたい方には多くの発見が出来るのでマイナスではないかもしれない。

自分はこれまで多くのヴァイオリンや弓を触り、その一部は買って多くを学んだ。特に名前に頼らず自分で「これは絶対に良い楽器・弓」と信じ込んで買ったものは概ね良い結果だった。時間をかけてチェックした結果、実際そういうのは作者不明でも物理的に優れた振動特性だった。逆に製作者名やブランドを気にしたものはダメだった。ダメな楽器というのは学ぶところが少ないのだ。

ヴァイオリニストにとって楽器や弓を変えるのはちょっとした冒険だ。気に入った物があって経済的な過度な負担にならないのであれば私自身は冒険をしてみることをお勧めしたいと思う。確実に音楽人生において視野は広がる。視野の広がりを受け入れられるのなら学べる。

石田 朋也

1974年愛知県生。2000年名古屋大院修了。ヴァイオリンは5歳から始め、1993年よりヴァイオリンの指導を行う。大学院修了後、IT企業のSEとしてNTTドコモのシステム開発などに携わる。退職後の2005年より「ヴァイオリンがわかる!」サイトを開設し情報発信を行う。これまで内外の1000人程にヴァイオリン指導を行い音大進学を含め成果を上げている。また写真家としてストラディヴァリはじめ貴重な楽器を400本以上撮影。著書「まるごとヴァイオリンの本」青弓社

美しい音が好物。バッハ無伴奏がヴァイオリン音楽の最高峰と思う。オールドヴァイオリン・オールド弓愛好家。ヴィンテージギターも好み。さだまさしとTHE ALFEE、聖飢魔IIは子供の頃から。コンピュータは30年程のMac Fan。ゴッドファーザーは映画の交響曲。フェルメールは絵画の頂点。アルファロメオは表情ある車。ネコ好き。

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