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久しぶりの雨で、ヴァイオリンが湿って良い音がするのです。
日本は湿度が高いから音が良くないと信じられてきた。けれどもヴァイオリンは乾燥していれば良い音がすると思ったら大間違い。むしろ耳障りな艶のない音が出てしまう。雨が降って湿度が高くなるとしっとりとした音が出る。もちろん高過ぎの湿度が良いわけでもなく程々が望ましい。
音色の意識は難しいものと思うのです。ある人には美音でもある人には雑音。しかもアバタもエクボで、その場の気持ち次第で印象は変わってしまうもの。日本人は雑音に寛容でドイツ人は雑音を嫌うのは有名な話。
なので、長い時間をかけて「一般的・普遍的な良い音」を探して知ろうと。ストラディヴァリもグァルネリも多く弾いたし、食べ物だったり、手触りだったりも大いに参考になるし、ヴァイオリン以外の楽器の音も手掛かりになる。シンセサイザーにも好まれる音の「名器」があるのだ(MOOGね)。先日は古いアルファロメオの音にこれは確かに世界中で愛される本物だと感じたりもした。
少なくとも「乾燥した時の音が良い音」と思い込むのは少し違うかな。長年かけて追い続けて、その程度のことが分かるようになっただけだけれど。