お越しの方が「本当に良い音」を出せると嬉しいもの

水曜は東京にてレッスン。ご利用&お越し頂いた皆様有難うございました。とても乾燥しています。お風邪などを召されませぬよう、また火の元には御用心ください。

レッスンにお越し頂いている方が「本当に良い音」を出せるようになってくると教える側としては嬉しいもの。そこそこ良い音ではなく「本当に良い音」。音大生レベルでもそういう音を出せる人は多くない。

心に染み透る、心をかき乱す、ともすれば人を狂わせる音色。これこそがヴァイオリンの魅力だ。これが出せてこそのヴァイオリン演奏とも言える。

これができるために10年単位での時間がかかるし、楽器・弓・弦・松脂・調整・ボウイング・フィンガリング・演奏技術・音楽的常識の全てがバランスが取れないと出ない音。本当に上手になりたい方にはレッスンでは時間をかけてこの全てを習得して頂く事になる。

何か特別な事をやるわけではない。お米が品種だけでなく、土壌・水・炊き方などすべての事を普通にきちんとやって美味しいご飯ができることに似ている。長い長い時間をかけて少なくないお金もかけて自分はその事が多少分かるようになった。

「良い音程に感動した」と自分は言わないだろうな。レッスンで「良い音を聴かせてもらえて有難う」と言えるのが自分の夢。

このヴァイオリンからも長い時間をかけて音を教えてもらいました