2023-11

演奏技術のお話

注意すべき音程:増2度、半音

問題になりやすい音程のパターンとして増2度と半音の関係があります。増2度は多くの場合幅が狭くなってしまいます。半音はローポジションでは幅が狭く、ハイポジションでは幅が広くなってしまいます。これらは指に依存して音程を取ってしまっている時に生じやすいことです。こういったパターンを注意…
演奏技術のお話

解釈の1stステップは文化を学ぶこと

演奏の解釈については様々なことが言われます。ここを膨らませ、ここは伸ばしなどと事細かく言われます。それはそれで有効なのですが、音楽は音楽で独立して考えられ、その国の歴史や文化、言語との対応はあまり論ぜられてこなかったように思えます。ここ20年ほどになってやっと、歴史的背景や楽語の…
演奏技術のお話

ひとつの教本をしっかりと

学校の勉強でも、あれこれと参考書に手を出すより、ひとつの定番をきちんとこなす方が成果が上がります。それと同じでヴァイオリンも練習曲をあれこれつまみ食いするよりも、少数の定番をきちんとこなした方が上達します。あれもこれもと手を出したくなる気持ちは分かります。取捨選択して効率よく上手…
お出かけしました

キュビズム展に観に行ってきました

火曜〜木曜はレッスン。ご利用&お越しの皆様有難うございました。五十肩は市販薬を塗りつつ用心しながら弾ける方法を模索して、逆に良い結果が得られるようになってきた気がします。リュポの弓で、持ち方を工夫してみたらこれまで出なかった美音が出るようになり嬉しい^^。国立西洋美術館で開催中の…
演奏技術のお話

ヴィオラはヴァイオリンと役割が違うので

ご要望頂きヴィオラのレッスンをやらせて頂きました。ヴァイオリンに比べると数は少ないですがヴィオラのレッスンもさせて頂いています。私はヴィオラ好きなので結構嬉しいです。私自身がヴィオラの先生に最初に「ヴィオラはヴァイオリンよりもチェロに近い楽器だ」とご指導頂きました。様々な点でその…
演奏技術のお話

手のフレームは音程だけでなくヴィブラートにも

ガラミアンの言う「手のフレーム」。各指で適切な音程を取ることだけでなく、ポジション移動やヴィブラートにも重要な概念です。ポジション移動もヴィブラートも指先を動かすことではなく手全体を動かすことです。うまくできない場合に指先への意識が強すぎるケースはとても多く見られます。「手のフレ…
ギターなど別の楽器のお話

エレキベースを委託販売に〜ヴァイオリンと同じだが

自分の寿命のひとつの節目を56歳に考えている。祖父がその年で亡くなったためだ。一生の願いは可能な時にできる時に早めに叶える。買いたいものは早めに買う、行きたいところには早めに行く。これらは努力してだいぶ叶えられた。心残りはそれほどなく死ねそうだ。片付けるものは早めに片付ける。これ…
演奏技術のお話

音程を指先で取るのではなく柔軟な手のフレームで

ガラミアンの書籍に手のフレームという概念があります。左手の手の形全体で捉える発想なのですが、うちではこれを採用しています。それもガチガチの固い左手ではなく弾力ある柔軟なものとして捉えます。音程は指の先で取るイメージがありますが、あまり得策とは思いません。しかも固いものととして押さ…
お出かけしました

30余年を経ても福島は肌に合う素敵な土地でした

土日は東京にてレッスン。お越し頂いた皆様有難うございました。最近ガット弦になさった方がおふたかたいらっしゃり、ガット弦の鳴らし方についてもお話しさせて頂きました。ガット弦はうまく鳴らせられると実に良い音がして私としても嬉しく思います。ヴァイオリンってこういう音なんだよなあ。という…
演奏技術のお話

迷いない左手に憧れますがフレキシブルな方が

バシバシと迷いなく音程を当てていく強固な左手の技術はカッコいいし上手い人感がでます。私自身もかつてはそういうタイプでした。でもこれはそれほど良いことではありません。例えば自分のヴァイオリンでなければ音程が取れなくなってしまったり、ヴィオラを弾いてからヴァイオリンに戻ると音程がメタ…
演奏技術のお話

重音の練習は単音の音程安定化にも役立つ

重音の音階を苦労して練習している方もいらっしゃるかと思います。重音を重音として使うことはもちろん、移弦を伴う単音の音程を取る上でも大いに役に立ちます(そのためにも重音は必要です)。大きめの音の跳躍をオクターブや10度として取ることも実用的ですし、フィンガードオクターブは少しずつの…
演奏技術のお話

ハイポジションの音程を一発で取るには

いきなり高いポジションの音が出てくる場合があります。いわゆる「飛びつく」ケース。その時に音程は外しやすいものです。鉛筆で指板に印を付けるなどの姑息な解決もなくはありませんが・・・。・よく知っているポジションからの伝い歩きで・1stポジションからの距離で測る・頭の中でその音程を強く…
演奏技術のお話

開放弦の共鳴を聴くことは音程も音楽も好ましくする

開放弦と同じソレラミの音が出てきた時に、開放弦の共鳴を聴いて弾きながら音程を確かめることはよく言われることですし、カイザーやクロイツェルの練習曲にも頻繁に出てきます。多数の共鳴弦を張った楽器が少なからず存在したように、弦楽器にとってのこの性質は重要で、この意識で音程だけでなく音楽…
お出かけしました

ジャパンモビリティショーに未来を見に行ってきました!

水曜・木曜は東京にてレッスン。お越しの皆様有難うございました。五十肩でまだ不自由なのですが塗り薬が効いているのか痛みで寝られない夜からは解放されました^^;動かない右腕を忌々しく思うものの、手持ちのリュポスクールの弓の鳴らし方が分かってとても嬉しい!とは言え、ヴァイオリンだけでな…
演奏技術のお話

臨時記号の効きは強めに

大変に乱暴な表現ですが、音程を大きく違わないためにシャープやフラットといった臨時記号の効力を強めにとお話することは多いです。シャープならより高めに、フラットならより低めにと意識します。初歩段階であればファーストポジションで弾く際にシャープになりやすいG線ド♯やD線ソ♯を3で取る時…
演奏技術のお話

外しやすい音程

外しやすい音程は概ね決まっています。いろいろありますが、低い1と4が特に問題になりやすいです。昔からの問題のようで、カイザーやクロイツェルにもこの問題を解決する練習が多く準備されています。・1stポジションの低い1の指:E線ファ、A線シ♭、D線ミ♭、G線ラ♭が下がり切らず高めにな…
演奏技術のお話

すぐ治せる音程と治しにくい音程

音程はすぐ治せる場合とそうで無い場合があります。すぐ治せる:肘の位置や押さえ方、フィンガリングなどに無理がある場合→このケースは多いものですが自分では気づきにくいかもしれません。筋が張らないような位置関係にしたり、無理矢理なフィンガリングを平易なフィンガリングに変えることで、分か…