日曜日午前は東京にてレッスン。お越しの方有難うございました。日曜日午後・夜間帯と火曜日は私側で埋めさせて頂いていました。予約のご検討なさっていた方がいらしたら申し訳ありません。
このタイミングでレッスン室の大掃除。日曜日は部屋半分。こういう事は天気の良い時期にまとまった時間を作らないとできない事。このタイミングでやらせて頂きました。

譜面台や本棚、鏡、オーディオ機器などをよけ
ウッドカーペットと防音カーペットを剥がし日光に当てての大規模掃除
部屋に空気を通している間に月曜日はお出かけ。
「音楽はその場の空気の中で存在する」と考えている。音楽が命を持つのは魚が水の中でこそ生きられるようなものと。各国の料理などで漠然と感じてきた事。数年前から、特に自動車がその国の空気を持っていると考えレンタカーで仮設検証している。ドイツ車はドイツ音楽が似合うし、イタリア車はイタリアのヴァイオリンに似ている。
フランスは重要な存在だ。フレンチボウは定評あるしフランス音楽も重要な音楽のジャンルだ。でもフランス料理も絵画も今ひとつ分からず、フランス音楽やフランスの楽器も何がよくて何が特徴なのか自分には明確な見解が出せない。だからこそフランス車には乗ってみたかった。そんな事を昨年末からこの日記にも書いていたがやっと実現。
オリックスレンタカーの今月末までのキャンペーンでプジョー208。現代にしてはフランスらしいと評される車だ。キャンペーン実施店舗の横須賀まで電車で出かけ三島市と伊豆を一応の目的地に。


特別なモデルではなく見た目通り普通の大衆車。
不思議な位置に付いているハンドル、立体的に浮かび上がるメーターはちょっと変わっているが、乗り味や車内の空気感こそが「フランス」だった。
空飛ぶ絨毯と伝説に聞く角の取れたフワフワした乗り心地。軽いハンドルやペダル。肩の力が抜け客観視しているような車内の空気感。クリーミーでパステルカラーなフィーリングと言ったら良いだろうか。
フランス音楽が似合う。エディ・ピアフやシャルル・アズナブールのシャンソンもラヴェルやドビュッシーも。ティボーの弾くサン=サーンス「ハバネラ」も(「ハバネラ」バリバリ弾いてはまるでダメなんですね)。ティボーの暑苦しくない音やスピード感がプジョーの車内ではなんて似合い素敵なことか。
一方、この空気の中ではイタリア音楽は大げさで聴いていられなかった。パヴァロッティの歌もパガニーニのコンチェルトも浮く。アメリカンロックは粗雑、ビートルズはブリティッシュパブの馬鹿騒ぎでとても聴いてられない。フランス音楽だけが許された。
フレンチボウとも通じる。角が丸まってクリーミーなタッチ。浮きながら進んでいる感じなのに路面(弦)を確実に捉えている。硬くはないフワフワとしたタッチなのにまっすぐ進む。全く同じだと感じた。ニュルンベルガーなどのジャーマンボウ、タブスなどのイングリッシュボウとドイツ車・イギリス車の対応づけがフランスでも全く同じだ。
「フランス」を思った以上に強く肌感覚として感じ取る事ができたように思える。車という同一条件内で比較すると文化とはここまで強烈なものかと驚いた。学ぶことや考えることのの多い往復270kmでした。
フランス車に乗る事が目的だったのだが一応の目的地。

とても気に入っていた駒込にあったケーキ屋さんトロンコーニ
2017年に三島市に移転して一度訪問したかった

少し欲張って買ったケーキとシュークリーム
土地が変わっても気に入っていたあのままの味だった。自分には嬉しかった。
味も土地に依存する面があるように思える
例えばフランス料理はフランスの土地だから成り立つ。そうかもしれない。

完璧な富士山。絶好のタイミングで訪問できた。自分は運が良い^^
この景色こそ日本人のアイデンティティーとも言える。
これも自分にはよく分からないことのひとつ。日本こそ知りたいのかもしれない。
火曜日はレッスン室のもう半分の掃除。こっち側もいろいろバラして掃除。ウッドカーペットにワックスもかけて気分一新。
