バシバシと迷いなく音程を当てていく強固な左手の技術はカッコいいし上手い人感がでます。私自身もかつてはそういうタイプでした。
でもこれはそれほど良いことではありません。例えば自分のヴァイオリンでなければ音程が取れなくなってしまったり、ヴィオラを弾いてからヴァイオリンに戻ると音程がメタメタになったりします(ヴァイオリンからヴィオラの時は大丈夫なものです)。そして少し練習を怠るとたちまち音程が悪くなってしまいます。
これは指の位置で音程を取っているためと言えます。若いうちは上手くても歳を取ってうまく弾けなくなってしまうケースも指の位置とそれをつかさどる筋肉で弾いている場合なのでしょう。
私自身は大人になってから習った先生にその点を直されました。左手(右手もですが)は筋肉で弾くものではない、ヴァイオリンは耳で弾くものだと。
いろんな点でフレキシブルであるように。世間の指導とは違いかもしれませんが自分はそう考えています。そしてその方が結果は良いようです。