弓の毛の交換は滑るようになったら

X(旧ツイッター)での毎日のお話をこちらに移してくることにしました。

弓の毛も3ヶ月や半年で交換と言われますが、弦と同じくこちらも時間で判断するものではありません。弾き方・弾く頻度で毛の痛みは変わります。当然のことながら弾いていなければ傷みません(著しく長期間なら自然劣化や虫喰いもありますが)。

弓の毛は滑るようになったら交換です。松脂を塗っても滑りますので、弾くことができなくなってしまいます。

弓の毛が摩耗するだけでなく、演奏をすることで弓の毛の張り方にムラが出るためと考えられます。従って、そもそもムラの多い下手な毛替えの場合、毛替え直後から松脂を充分に塗っても何をしても滑ります。これは3日で交換が必要です。ただ毛の質によっても松脂が付きやすい/付きにくいが生じますので判断にはそれなりに経験は必要です。

毛替えを年単位でしていなければまずは毛替えをしてもらうべきです。初期化をしなければ滑るかどうかすら判断できないはずです。

石田 朋也

1974年愛知県生。2000年名古屋大院修了。ヴァイオリンは5歳から始め、1993年よりヴァイオリンの指導を行う。大学院修了後、IT企業のSEとしてNTTドコモのシステム開発などに携わる。退職後の2005年より「ヴァイオリンがわかる!」サイトを開設し情報発信を行う。これまで内外の1000人程にヴァイオリン指導を行い音大進学を含め成果を上げている。また写真家としてストラディヴァリはじめ貴重な楽器を400本以上撮影。著書「まるごとヴァイオリンの本」青弓社

美しい音が好物。バッハ無伴奏がヴァイオリン音楽の最高峰と思う。オールドヴァイオリン・オールド弓愛好家。ヴィンテージギターも好み。さだまさしとTHE ALFEE、聖飢魔IIは子供の頃から。コンピュータは30年程のMac Fan。ゴッドファーザーは映画の交響曲。フェルメールは絵画の頂点。アルファロメオは表情ある車。ネコ好き。

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