ヴァイオリン磨き:部分ごとに音の変化を検証

土曜・日曜は東京にてレッスン。土曜は多くの方にお越し頂き、1年ぶりにお越し頂いた方もおられ嬉しく思いました^^←より進んでいく上で大事なお話をさせて頂いたつもりです。お役立て頂ければ。お越し頂いた皆様有難うございました。

日曜は時間があったのでヴァイオリンの整備を。ご無沙汰だったヴァイオリンの掃除。今回は手持ちのオールドヴァイオリン2挺。

掃除したりポリッシュで磨いたりすると少なからず音が変わることは以前から知っていたが、今回部分ごとにワンステップずつ音を確認して検証しながら進めてみた。ヴァイオリン歴は自分より長い嫁さんに弾いてもらったり聴いてもらっての確認も。

使ったのはヒルのポリッシュで普通によく使われるもの。お試し頂いた場合も多分リスクは少ない。フィッティングパーツはクローソンのもの。

ペグやスクロールは思った以上に影響が大きい。ペグをポリッシュで拭いただけでこんなに音が変わるのかと驚いた(通常ペグはポリッシュで磨く必要はない)。オールドヴァイオリンの音の秘密のひとつとしてスクロールの摩耗(チューニングの際にテーブルなどにスクロールを乗せたとされるので減る)が言われるが、ポリッシュで拭くだけでも意外なほど音が変わった。

ヴァイオリン本体は横板が特に薄いためか影響は大きかった反面、裏板:そこそこ、表板:それほど影響なし、と裏板や表板が思ったほど影響が大きくなかったのは意外。

テールピースと顎当て。思った以上に影響は生じた。それどころかアジャスターをポリッシュで拭いただけでも意外なほど差が出た。

つまりどの部分もポリッシュですら音に影響すると言うこと。ニスによる影響はより大きいと言える。材質も影響は多大だ。もちろん各パーツの木材の削り方が最も影響が大きい。

ふと思いついて伝統的な手法で用いられるものを使って磨いてみる事にした。これはリスクが無いとは言えないので具体名は伏せる。ご興味のある方はレッスンの際に直接お尋ね頂ければと思う。

良い音になりました!弓も同じ要領で良い音に!これだけ分かりやすく良い音になると嬉しいですね^^。いろいろやってみるものです!