ベートーヴェンロマンスヘ長調

土曜・日曜は東京にてレッスン。特に日曜は大入りになりました。ご利用&お越し頂いた皆様有難うございました。

ベートーヴェンのロマンスヘ長調がマイブーム中^^。

この曲は子供の頃に先生に習った曲だが、弾きにくいし当時はあまり好きな曲ではなかった。ヘ長調という事もあり明るい響きが音楽の深みに欠けると思ってしまっていた。子供だったからだけでなく確かに当時聴いていた音源ではそうも聴こえる。

レッスンでも何回かご要望を頂いた曲だがそれほど頻度は高くなく、その印象のままだった。音楽評論家のコメントでも「ベートーヴェンがよほどご機嫌の良い時の曲だったのだろう」とありそういうものなんだと思っていた。

ふとした機会にギドン・クレーメルとアーノンクールの録音に出会った。この曲にクレーメルは合わないだろうと勝手に思い込んでいたが全然印象が変わった。なんと深みのある曲なのだと。何がと言われると言葉にはしにくいな・・・。

単純なので俄然マイブーム。愛知への新幹線移動の時も車に乗っている時もこればかり聴いている^^。

ヴァイオリンの技術的に弾きやすい曲ではない。ベートーヴェンの他のヴァイオリン曲と同じく、ヴァイオリンの事を知らない作曲家によるものとみて取れる。

音楽としての奥深さがようやく聴こえるようになった。ベートーヴェンが耳が聴こえなくなりつつある時期だろうか。音が聴こえなくなって聴こえるようになった音。その音楽なのだろうかと。それを思ったら難易度もSクラスになってしまった。

自分も少しは聴こえるようになったのかもしれない。もっと聴こえるまでしばらく聴き続けよう。

石田 朋也

1974年愛知県生。2000年名古屋大院修了。ヴァイオリンは5歳から始め、1993年よりヴァイオリンの指導を行う。大学院修了後、IT企業のSEとしてNTTドコモのシステム開発などに携わる。退職後の2005年より「ヴァイオリンがわかる!」サイトを開設し情報発信を行う。これまで内外の1000人程にヴァイオリン指導を行い音大進学を含め成果を上げている。また写真家としてストラディヴァリはじめ貴重な楽器を400本以上撮影。著書「まるごとヴァイオリンの本」青弓社

美しい音が好物。バッハ無伴奏がヴァイオリン音楽の最高峰と思う。オールドヴァイオリン・オールド弓愛好家。ヴィンテージギターも好み。さだまさしとTHE ALFEE、聖飢魔IIは子供の頃から。コンピュータは30年程のMac Fan。ゴッドファーザーは映画の交響曲。フェルメールは絵画の頂点。アルファロメオは表情ある車。ネコ好き。

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