楽器の評価:自分の好みでなく客観評価

月曜は愛知レッスンの2日目。お越し頂いた皆様有難うございました。晴れているのに急に雷が鳴って大粒の雨が降ってきました。狐の嫁入り?虹が見えました^^。

愛知の実家の2階から虹が。外側の虹もうっすら見えました。
虹が出るとなんとなく嬉しいですよね^^

今回、お越しの方の弓を評価するシーンがあった。しばしばご持参になったヴァイオリンや弓を評価するご要望を頂く事がある。

私の好みで評価をしないように、ご自身で判断できるようにと気を使っている。弾いて差し上げて音を聴いて頂く、それから客観的な指標になり得る要素の説明をする。きちんと振動する構造になっているかだ。自分の意見は基本的には言わない。

教師が楽器を評価する時に、ともすれば簡単に「これはダメ」と言うものだが、自分の好みに沿った意見がほとんどと思う。キンキンした音の楽器を使っている人は柔らかい音の楽器をダメと言い、柔らかい音の楽器を使っている人はキンキンした音の楽器をダメと言うもの※。それは評価と言えるだろうか。

楽器だけでなく演奏についても自分の好みにならないようレッスンで心がけている。指導とは指導者の主観的な意見ではなく、客観的な評価でなければいけない。一見、奇異な演奏をするギトリスはレッスンではまっとうな指導だったそう。そうありたい。

※自分の感覚に頼った判断をするとモダン楽器を使う人が「オールド楽器は鳴らない、オールドボウはヘタっている」などと評価したりします。そう意見をするのは勝手ですが評価としては正しいでしょうか?

石田 朋也

1974年愛知県生。2000年名古屋大院修了。ヴァイオリンは5歳から始め、1993年よりヴァイオリンの指導を行う。大学院修了後、IT企業のSEとしてNTTドコモのシステム開発などに携わる。退職後の2005年より「ヴァイオリンがわかる!」サイトを開設し情報発信を行う。これまで内外の1000人程にヴァイオリン指導を行い音大進学を含め成果を上げている。また写真家としてストラディヴァリはじめ貴重な楽器を400本以上撮影。著書「まるごとヴァイオリンの本」青弓社

美しい音が好物。バッハ無伴奏がヴァイオリン音楽の最高峰と思う。オールドヴァイオリン・オールド弓愛好家。ヴィンテージギターも好み。さだまさしとTHE ALFEE、聖飢魔IIは子供の頃から。コンピュータは30年程のMac Fan。ゴッドファーザーは映画の交響曲。フェルメールは絵画の頂点。アルファロメオは表情ある車。ネコ好き。

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