あきらめないで信じて

新幹線の中で、THE ALFEEの歌を聴きながら書いていた文章です。高見沢さんの歌詞の「あきらめないで」のメッセージ、今になって実感します。

月曜は愛知レッスン2日目。今年最後の愛知レッスンは大雪の影響でお越しになれない方がおられたものの6コマと盛況で終わることができました。本年も有難うございました。来年もどうぞよろしくお願い致します。

私事ですが。母が歯医者に出かけるのにひどく時間がかかっていたり、庭で転んで頭を打ったり、心配の多い1日になってしまいました。レッスンに中断が出てしまった方、申し訳ありませんでした。

母もいろいろ怪しいのだができることは代わりにやらず可能な限り自分でやってもらうようにはしている。時間がかかろうと、少しばかり大変であろうと、それが機能維持のために必要だ。80歳だから無理だとは考えないようにしている。

自分自身も衰える歳に入っているかもしれないが、成長できると信じているし日常生活でも衰えないよう気は遣っている。ヴァイオリンの技術はもちろん、例えば、駅などではエスカレーターやエレベーターはなるべく使わず階段で(骨折した時はさすがに使ったが)、車で出かけた時も少し離れたところに駐車して少し歩く。小さなことだがこういった蓄積が機能維持・成長につながると思う。

何ともならない人や組織はあるし、自分にも何ともならない事はもちろんあるが、出来るはずと思ったら無理とあきらめずに信じる。自分が他人に対して、自分自身に対しても「無理だから」「歳だから」と言い訳してあきらめたくはない。

レッスンでもお越しの方にご負担はおかけする事にはなるが教える側があきらめないようにしている。一昔前は「大人からではヴァイオリンは弾けない」と決めつけられていた。帰属する属性が未来を奪う差別だ。そもそも「日本人なんかにヴァイオリンが弾けるのか?」ヨーロッパの人にそう言われたら「はいそうですか」で終われるだろうか。

お金を払えば解決できることなら簡単だが、時間が必要なことや機会・運がないとできなことも多い。20年望んで1の指のハンドヴィブラートがかけられるようになった。20年望んでギターとヴァイオリンの合奏の願いがかなった。20年望んでストラディヴァリを触ることができた。あきらめが悪いしつこい人だとは自分でも思うが、自分の望みにしつこい人であり続けたい。

石田 朋也

1974年愛知県生。2000年名古屋大院修了。ヴァイオリンは5歳から始め、1993年よりヴァイオリンの指導を行う。大学院修了後、IT企業のSEとしてNTTドコモのシステム開発などに携わる。退職後の2005年より「ヴァイオリンがわかる!」サイトを開設し情報発信を行う。これまで内外の1000人程にヴァイオリン指導を行い音大進学を含め成果を上げている。また写真家としてストラディヴァリはじめ貴重な楽器を400本以上撮影。著書「まるごとヴァイオリンの本」青弓社

美しい音が好物。バッハ無伴奏がヴァイオリン音楽の最高峰と思う。オールドヴァイオリン・オールド弓愛好家。ヴィンテージギターも好み。さだまさしとTHE ALFEE、聖飢魔IIは子供の頃から。コンピュータは30年程のMac Fan。ゴッドファーザーは映画の交響曲。フェルメールは絵画の頂点。アルファロメオは表情ある車。ネコ好き。

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