憂鬱になりますが、やるべき事をやるだけ:引き続き楽器の整備

火曜・水曜・木曜は東京にてレッスン。水曜は9コマ!満員大御礼になりました^^←私も頑張りました。ご利用&お越し頂いた皆様有難うございました。関心を持って頂き貸出予定の弓をレッスンでお試し頂いた方もおられました。思った以上に音変わるね!弾き方も思った通りの結果になるね!私の側が楽しんでいました^^。

急増するコロナの感染者数や20%を超える陽性率や、変わらず残り1分40秒の終末時計に、明日が保証されない現実に憂鬱になりますが、いつも通りやる事をやるだけです。そのひとつ引き続き貸出予定の楽器の整備。

レッスンの隙間時間で行うのでフルタイムではできないし、弓1本でもきちんと仕上げるには丸1日はかかる(汚れがあるとピッチは狂うもので清掃して磨いて、かつ各部のピッチを適切に揃えるのはかなりの手間。でもオールド弓はきちんと結果が出て楽しいです)。

初心者向けヴァイオリンも整備を続ける。テールピースもテールガットの長さを調整。弦長に対して1/6が駒からテールピースの適切な長さになるが、この加減の調整で少なからず音の響き具合が変わる。昔の人が理論的に考えて長さの比率を割り出してきちんとできているのだなあと感心させられる事。

演奏を「音程を正しく弾く」というだけならこんな事は不要で、響きが増えるとむしろ音程は取りにくくなる。究極のところ音程が取りやすいのは胴体の響きの無いサイレントヴァイオリンであるし、響きの少ないヴァイオリンだ。響きの少ないモダンイタリーの方がオールドイタリーより音程は取りやすい(響きの豊かなオールドは弾きにくいもの。一方、オールドでもペシャペシャの音のは音程には問題なし)。でも、そこが演奏では無いと思う。豊かな生音があっての演奏と私は信じたい。

テールピースの裏にはテールガットの長さを調整できるネジがついています。
これでテールガットと駒の距離が1/6=通常55mm程度になるよう調整します