土曜は東京にて日曜は愛知にてレッスン7コマ+5コマ。ご利用&お越し頂いた皆様有難うございました。久しぶりにお越しの方もおられ以前より上達している様子に嬉しく思いました^^。

理想的な富士山が見えました。今回入った「ただいま進行方向右側に富士山が見られます。短い時間ですがお楽しみ下さい。」のアナウンス。時々入るこのアナウンスは私は好きです。粋な日本的な配慮ですよね。
今回はユリア・フィッシャーの弾くドヴォルザークとブルッフのコンチェルトの音源を聴きながらの移動だった。相変わらずドヴォルザークは曲の魅力がピンと来ないのだが、ブルッフはグァダニーニの楽器の持つ情緒的・官能的な音が似合う、でも甘口になり過ぎない素敵な演奏。
音楽の種類として神様の音楽と人間的な音楽とに分けて考えている。ヴァイオリン曲では前者の代表はバッハ、ヘンデル、モーツァルト、ベートーヴェン、メンデルスゾーンだろうし、後者の代表はブラームスや上記ブルッフなどだ(パガニーニは悪魔の音楽なので別格。超絶技巧よりも作りの巧みさの点で本当に悪魔的です)。
神の世界と人間世界を行ったり来たりすることにはなるが、できれば神様の音楽に多く接して欲しいなと思い、うちでは特別にご要望がなければバッハ無伴奏やモーツァルトのコンチェルトなどを比較的早い段階から進めることにしている。音楽ってヴァイオリンってどういうことなのかなと分かってもらえれば。
写真ではなく現物を見るとゴッホの絵は窓からその景色が見えているようなものだ。フェルメールの絵はその世界に吸い込まれるようだ。人間世界を超越した神様の音楽はそういうものなのだろうし、それが音楽の力なのだろう。
共感できる人間的な親しみやすさ、近寄りがたい神秘的な超越性。どちらもヴァイオリンで表現できることを、お伝えできればいいなと思う。