BMWとヴァイオリン展示会:独自の意思を持った道具を求めるのだと

木曜は東京にてレッスン。8コマと大入りになりました^^。ご利用&お越し頂いた皆様有難うございました。「良いお年を」とのご挨拶の方も増えてきました。本当に良い2022年であることを願いたいところです(コロナの状況は怪しくなってきましたが・・・)。

クリスマスイブの金曜は休日。クリスマスとは関係なく、お台場のBMWのショールームで行なっている有料試乗(3,000円で試乗できる)と吉祥寺のシャコンヌさんにて展示会に出かける予定になっていた。

BMW i8とM2を有料試乗、それからお誘い頂いてiX(40の方)を試乗させてもらえた。いずれもBMWの中でもスペシャルなモデルだ。皆が気持ちいいと称賛し「駆けぬける歓び」と自らも称する良いBMWを体験したかった(夏に乗ったのはディーゼルだったし)。「歓喜の歌」の意味が少し分かるかもと期待して。

i8:ハイブリッド車のスーパーカー。
スーパーカーらしくドアが上に開きます。屋根も開きます。
人工的に作られたエンジン音が不思議な感じ

M2:昔ながらのBMWらしいと言われる小型のハイパワーモデル
自分としてはBMWの「歓び」を感じられるかと、これに強く期待

iX:電気自動車のSUVです。メーターなども液晶パネルだけの未来的です
半自動運転、タブレット端末のような操作。未来の車を体験できました

どれも操作に忠実でに思った通りの走りができる。快適、疲れない、気になる事が少ない。よく考えられて多くのコストをかけられた良い車なのだと理解はできた。

でも。でもですが。BMWに好んでお乗りの方申し訳ありません。自分は「忠実な道具」を求めるわけではないのだなと思ってしまった。自分が思惑と少し違うことをしてくれる独自の意思を持った道具を好むのだと。自分は支配者ではないのだ。仮にお金がふんだんにあったとしてもこれは選ばないだろう。「支配する歓び」は自分のアプローチではない。

その後のシャコンヌさんの展示会。左手や右腕を痛めているので今回はぼそぼそと弾いただけだが、いつもながら充分に割安感のあるヴァイオリンや弓はいくつも見つかった。ただ自分の意図を超えて独自の音楽世界を作ってしまう強力な意思を持った楽器には今回出会えなかった(そういうのは5年に1度のものですが)。

アルファロメオは運転者の操作を超えた動作をしてくれる(ある意味危険)。ヴァイオリンの名品は演奏者に弾き方を要求してくる(これもある意味危険です)。いずれも扱いやすいわけではないが、時に独自の生命力をもった生き物のように感じられる。

それを自分は求めるのだな。命令を忠実に実行する僕(しもべ)ではなく、お互いに意見を言い合える友達を求めるのだと。良い友達に恵まれてこそ自分も一段上のステップに高めてもらえる。ここのところ多くの車に試したこともあり、そんなことに気付かされました。漠然と考えていたことが次第に明確になる貴重な経験をさせて頂き有難うございました。