悲観的ですが思い残す事の無いように

悲観的ですが思い残す事の無いように

土曜・日曜のレッスンは東京都の週末の外出自粛要請に基づき中止とさせて頂きました。私としても残念でしたが、社会全体で取り組むしかない問題ですので行政機関の要請・指示に従った形を今後も取らせて頂きたいと思います。

外出自粛につき私も自宅にて土日は過ごす。この機会に部屋の片づけ、ヴァイオリンもギターも楽器の整備(大量にあるので結構大変)、怪しげな動作をしていた電源タップを分解清掃、それから練習も。

電源タップの中には結構なホコリがたまっていました。危険でした。

ツイッターにも書かせて頂いたが、今回の新型コロナウィルスの最悪シナリオは1918年のスペイン風邪と同等の全世界で6000万人死亡=総人口の1%程度とも言われる。チャールズ皇太子やボリス・ジョンソン英首相が感染したように伝染病は誰もが逃れられない事で、充分自分がそのひとりになる可能性はあり得る。当初わたしも2002年のSARS程度に考えていたが、はるかに事態は深刻だ。

収束後の経済対策が多く報道されるし、ラーメン、スパゲティなどの買いだめも生じている反面、他の食料は充分豊富だ。「パンが無ければケーキを食べればいいじゃない」と思う←実際はマリー・アントワネットの言葉では無いらしい。ただ、その時代より我々はよほど豊かな時代に生きている。

経済対策も買いだめも生きていればの事だが、1%に選ばれた時に備えた終活については情報が見当たらない。残念ながら、思い残すことの無いように終活をしながら過ごすのが外出自粛の期間と捉えている。「~をやっておけば良かった」「取って置きの~を食べておけば」等が無く死ねることを願いたい。

私自身はバッハ「無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ」「無伴奏チェロソナタ」のうちのいくつかはもう一度は弾いておきたい。そう思ってこの土日は弾いていた。幸いそれ以外にはそれほど多くの望みは無い(もちろん「格安キャンペーン中にアルファロメオに乗りたかったとか」などはありますが、まあ諦められる望みなので)。

イギリスで医療従事者への拍手運動が行われている。レッスンにお越しになった方にも医療従事者は少なからずいらっしゃるし、陣頭指揮を取っているであろう方もいらっしゃる。せめて邪魔をしないように過ごす事ができればと願っている。

自宅マンションより。29日の日曜日は結構な雪が降りました。
もしかするとこの雪は外出自粛には「神風」だったのかもしれない。

石田 朋也

1974年愛知県生。2000年名古屋大院修了。ヴァイオリンは5歳から始め、1993年よりヴァイオリンの指導を行う。大学院修了後、IT企業のSEとしてNTTドコモのシステム開発などに携わる。退職後の2005年より「ヴァイオリンがわかる!」サイトを開設し情報発信を行う。これまで内外の1000人程にヴァイオリン指導を行い音大進学を含め成果を上げている。また写真家としてストラディヴァリはじめ貴重な楽器を400本以上撮影。著書「まるごとヴァイオリンの本」青弓社

美しい音が好物。バッハ無伴奏がヴァイオリン音楽の最高峰と思う。オールドヴァイオリン・オールド弓愛好家。ヴィンテージギターも好み。さだまさしとTHE ALFEE、聖飢魔IIは子供の頃から。コンピュータは30年程のMac Fan。ゴッドファーザーは映画の交響曲。フェルメールは絵画の頂点。アルファロメオは表情ある車。ネコ好き。

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