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火曜〜木曜は東京にてレッスン。特に木曜は8コマの大入り。大変多くの方にお越し頂き有難うございました。
金曜日はG20外相会合開催中で厳戒態勢だった名古屋へ。名古屋市には四間道(しけみち)という空襲での焼失を免れた古い町並みがある。ここに出かけてみた。
川越や松本を思わせる古い町並み
こんな素敵な唐破風も
その一角に喫茶ニューポピーがある。ここが目的地のひとつ。
コメダのシロノワールを思わせるが、パンに小倉にアイスクリームが熱い鉄板の上に乗っている
大変美味。他にもコーヒーで炊いたご飯と合わせたカレーも
奮発してシングルオリジンのコーヒーも頼んだら、これがまた驚くほど美味。これほど美味しいコーヒーは名古屋では初めてと思った。
とても素敵な文章のお会計表。親の喫茶店を別の形で受け継いだのだそうです。
とてもおススメの喫茶店です。また愛知に出向いた折に寄りたい。
そして近くの円頓寺商店街へ
期待通りの金シャチ。後ろの万年筆やソロバンなどの看板も泣かせる
期待通りの織田信長の像。他にも豊臣秀吉、徳川家康も。
この3人はいずれも愛知県の人物で分からなくはないが、なぜか水戸黄門の像も。
これらは特におススメではありません。
名古屋のシャコンヌさんの展示会を拝見するのがもうひとつの目的。東京での展示会で目をつけていた楽器をもう一度試させて頂くのが今回のミッションだったが、残念ながら商談中とのこと。
とても上手に演奏なさる方にわたしの楽器を弾いて頂く機会に恵まれた。レッスンにお越しになる方にはわたしの楽器をしばしば弾いて頂くが、演奏スタイルの違う方に弾いて頂く機会は滅多にない。お願いして、弓を替えて頂いたり、弓を持つ手の場所を変えて頂いたりして、考えている仮説検証の手がかりにもさせて頂いた。
演奏スタイル・力加減が違っても弓が変わったり持ち方を変えたりすると、自分がするのと同じように音は変化した。弓と演奏曲の年代との関係〜トルテやペルソワなど古い弓はバロックや古典に合うが、ペカットやシモンなど新しめの弓はロマン派に合うといった仮説〜も自分が弾いて思うのと同じように合う合わないが聴き取れた。
これは即ち、一般に思われている以上に、楽器・弓が演奏に与える影響が大きい事を意味する。「だれそれはバッハ弾きだ、かれそれはモーツァルト弾きだ」などと言われるのは、演奏家による得意不得意と思われがちだが、少なからず楽器や弓の特性に依拠しているようだ。このことは演奏を考える上で重要だ。演奏はあくまでも楽器との共同作業で、「どんな音楽でも演奏者が作ることができる」と錯覚をしてはいけないという事だ。
わたしとしては多くの発見や確認があった。長時間お付き合い頂き有難うございました。
なお日曜日には蓄音機のデモンストレーションをなさるそうだ。わたしは以前聴かせて頂いたことがあるが、決してノスタルジックな音では無く、むしろ現代のオーディオ機器よりリアリティがあって、ティボーが本当にその場で弾いているようで驚いたことがある。わたしはレッスンで聴けないが、ティボーの生演奏を聴くような体験は得難い体験なのでお近くの方はぜひお聴きになってみてはと思う。