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19/11/3 弦楽器フェアの講演を聞きながら考えた「価値の変化」

弦楽器フェアの講演を聞きながら考えた「価値の変化」

1日は月初で来年1月分の予約開始日。1月はお正月休みを頂くうえに中旬にもお休みを頂くためレッスン日数が少ないのですが、既に大変多くのご予約を頂きました。また土曜・日曜は東京にてレッスン。特に日曜は8コマと大賑わいでした。お越し頂いた皆様有難うございました。

Facebookにも書いたが弦楽器フェアに行ったものの、わたしの調子が良くなく試奏した楽器はごくわずかになってしまった。いつも通りオールドも含め多くの楽器があったし大変貴重な弓もあったが、体調の悪い時のインプレッションは正当とは言えないので今回はコメントなしに。いつもお会いする方々、声をかけて頂いた方々、ご対応頂いた方々有難うございました。

ミロの絵画のようなヴィオラもありました。

出かけたのは夜の講演が聞きたかったから。エリック・ブロット氏とフロリアン・レオンハルト氏による鑑定についてのプレゼン。目新しい話は無かったものの、摩耗の仕方について一部気づくことがあったので有益だった(また他の鑑定家の鑑定結果に対するスタンスが昔と変わらないところも興味深かった←最後にダークな話があったので)。

講演を聞きながら思った事。

骨董的楽器は楽器としての値段以上に投資商品の性質が強いので、鑑定による価値づけの重要性は理解できる。お宝は値段を付ける事でお宝になるのだ。

けれども、お金のあり方・モノのあり方が20世紀とは異なるものになりつつある。カーシェアリングのようにヴァイオリンも所有するものでは無くなっていくと思うし、楽器・演奏家ともに特定の国籍や年代・年齢などの属性に縛られるものでは無くなっていくだろう。それは16歳のグレタ・トゥーンベリさんの言葉が世界に影響を与えることができるようになった事が象徴的だ。

有名鑑定家による鑑定書によって価値が保証されると音も保証されるかのように思えるが、鑑定結果と音の善し悪しは全く関係ない。高価なイタリアの楽器より音が良く安価な中国の楽器もある。

イタリアだから、本物だからといった属性への価値は実体のない価値だった、所有欲を満たすためだけの価値だったと認識される日が来るかもしれない(もちろんイタリアで本物で良いものもあります。けれども過大評価されているようなものもあります)。所有欲を満たすことが目的で無くなれば、ニーズを満たす本質的な価値〜音の価値が真に認められるようになるかなと。楽器は個体差が大きいため、一本一本に「いいね」が付けられる時代が来たら、製作者名への価値づけには意味が無くなるかもしれない。

あまり考えがまとまっていませんが、通貨すら別のものになろうとしている時代。実体のない価値がフェイクとみなされるようになるとしたら面白い時代になると思う。

そんなことを考えています。今月もどうぞよろしくお願い致します。



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