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明日10月1日午前0時から12月分のレッスンの予約ができるようになります。よろしければどうぞご利用下さい。12月1月の年末年始は世間並みにお休みを頂き年内は29日までレッスン。31日、1日、2日にお休みを頂き、年初は4日からとさせて頂きます。お休みを頂きご不便・ご迷惑をおかけいたしますが、どうぞご容赦ください。
土曜・日曜は東京にてレッスン。8コマ+7コマと今週の東京レッスンは1週間大盛況でした。お越し頂いた皆様有難うございました。この1週間わたしは「ピロリ菌の呪い」がぶり返して不調だったのですが、レッスンの際にお気遣いのお言葉を頂いた方がおられ、元気なふりをしていたことがバレていたのかとドキッとしました。人間修養が足りません。精進します。
Facebookにも書いたのだが、お借りしているオールドヴァイオリンを眺めていたらコーナー部分の横板にカーブが付けられている事に気づいた。音響的にも理にかなっていて、見た目にも美しく、その製作上の気配りにわたしは身震いするほど感動した(手持ちの資料を見たら1600年代の楽器にはそういう楽器が多く見られた)。
この製作家はかつて大変高い評価をされていたが、現代ではそれほど高額ではない。この2週間使ってきて、その理由も分かりつつある。だが、このカーブのついた構造から楽器としてとても優れているものだと確信を持つことができた。
左のモダンイタリーと比べると、横板が直線的ではないことが分かりやすいです
月曜日は駒込駅近くの骨董カフェ「ひなた」に。骨董の櫛や簪の展示をなさっていて、とても粋で極めて精緻な細工を施されたべっ甲の櫛などを手に取って触らせて頂いた。こんな経験めったにできる事では無い。値段をつければ高額なのだろうけれども、値段を考える事すらおこがましいほど手の込んだ素晴らしいものを拝見させて頂いた。
すぐに値段の事を言い出す人もいる。わたしも話を分かりやすくするために値段を言う事はある。けれども、値段のように万人に共有できる価値観では無く、美とは先人の知恵や技術、努力に共鳴できた時に感動を呼び起こすことだろうと思う。そのためには見る側に先人の工夫を理解する素養を求められる。理解できた人には無限の価値があるし、そうでない人にはガラクタ。だから人によって評価に違いが生じるし。値段はそれを万人に共通する価値観へ置き換える事で別次元のもの。
自分でも明確になっていなく言っている事が自分でも支離滅裂だが、美術品と値段について漠然とした疑問に対しても、今回お借りしているオールド楽器からヒントを得ることができているように思える。とても面白いです^^。