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18/12/28 年末大掃除〜弓の掃除ですが疑問が解決したかも

年末大掃除〜弓の掃除ですが疑問が解決したかも

火曜〜木曜日は東京にてレッスン。水曜木曜ともに8コマ+8コマと今週は大変に多くの方にお越し頂きました。わたしもかなり頑張りました^^。お越し頂いた皆様有難うございました。

先日購入したヴォアランの弓。ほぼこればかり弾いている。新しい道具を買えばたちどころに巧く弾けるわけでも良い音が出るわけでもない。むしろ思い通りに弾けない事も多く苛立つもの。改めてテクニックを作り直す必要があるので、使いこなせるまで半年くらいは使い続ける必要がある。その分、弓から演奏テクニックを学ぶ事ができることが弓を替える最大のメリットとも言える。

手持ちの弓の中でヴォアランより格上だけれどもうまく音が出ていない弓の存在に気がついた。汚れが原因だろうかと思ったので弓の大掃除を。楽器店で作業の様子を見たり、弦楽器フェアでの楽器修復の講演会で聞いた方法で掃除をしたらかなりの汚れが取れた(具体的な方法はリスクを伴うため書きません。レッスンにお越しの方で興味のある方は直接お尋ね頂ければと思います)。

弓自体は音は出さないけれども振動体そのものだ。そしてちょっとした事でも振動は変わる。汚れを取ったら音も弾き心地も変わった。

掃除をしたら楽器との「相性」も変わった。掃除した古い弓で古い楽器を弾くと発音が明確になり音も華やかになったが、同じ弓で新しい楽器を弾くと逆に弦の上を滑ってしまうようになった。楽器と弓の振動がシンクロできれば噛み合うし、シンクロしないと打ち消し合いが起こるのだろう。古く枯れた木材は高周波でも振動できうるが、汚れが取れてこれまで抑制されていた高周波の振動ができるようになってシンクロする加減が変化したのかもしれない。

「買うべき弓の値段は楽器の値段の3割」の俗説は長年の謎のひとつだった。単純な金銭的な問題に関してはこの説は誤りと断言できるが、楽器の「格」と値段はある程度相関があるし、年代と値段もある程度の相関がある。結果としては「高価な楽器には高価な弓が合う」は年代的な振動特性のマッチングを考えても事実かもしれない。

ただ、現実には後世の人が弓にニスを塗ったり反り直しをしたりすることは多い。ちょっとした汚れでも振動特性が変わるのならニスなどはより大きく振動特性を変える。

楽器店でドミニク・ペカットを十数本やサルトリーを十数本まとめて自分の楽器で試させて頂いたことがあるが、モノとしての善し悪しはあれど、それとは別に自分の楽器でこれは素晴らしい/今ひとつと感じるものもあった。弓の出来不出来、個体差で結論付けるだけでなく、「汚れ」も含めた様々な要素による楽器との相性(=振動特性のマッチング)も原因だったと分かった。他の楽器なら素晴らしい音を出したのかもしれない。

「楽器と弓の相性」。掃除をしてみたら多くの疑問が解消しました。長年疑問を持ち続けて考え続けるのは楽しい事ですね^^。

 



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