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今さきほど気づいたのですが、ローズウッドの輸入に制限がかかるようになったことはギターではよく分かっていたのですが(ギターの横板裏板はローズウッドで作られることが多い)、ヴァイオリンもテールピースやペグがローズウッドのものがあることに気づいていませんでした。これは大変だ。
火曜〜木曜は東京にてレッスン。今回も多くの方にお越し頂きましたが、特に水曜日は多くの方からお話を伺ったのが印象的でした。お越し頂いた皆様有難うございました。
レッスンにお越しの方とお話が出た中から、「装飾楽器をステージで使ったら?」と「楽器の調整」について。
装飾楽器について。先日のストラディヴァリ展で1722年の"Rode"という装飾楽器が展示されていたことから、「オーケストラの中で装飾楽器があると変に目につきませんか?」と。考えもしなかった。楽器は色がかなり違うし、遠目にも良い楽器は分かるものだが、装飾楽器を人前で使ったらどうなるか考えたことは無かった。
この楽器のことです。
上記1722年の"Rode"を使ったチャイコフスキーのコンチェルトの動画です(動画の見出し画面は別の楽器です)。なかなか健全な音に思えます。ただ装飾はあまり目立たないものだなあと。というわけでヴァイオリンの装飾楽器はステージで使ってもあまり目立たないと思います。
もうひとつは楽器の調整について。最近はコンピューターになぞらえて「楽器本体はハードウェア、調整はソフトウェア、演奏者はコンピューターを使う人」とわたし自身は考えるようになってきた。「ソフト無ければただの箱」とコンピューターも言われるように、楽器も調整あってのもの。どんなに良い楽器だって調整次第で音は悪くなるし、良くない楽器でも調整次第ではかなりいける。
調整は本当に大事でもしかするとハードウェアよりもソフトウェアの方が大事かもしれない。チューニングの度に駒が傾いてくることも含め、また季節の変化で調整具合は次第に崩れてくることも多く、しばしば調整してもらう必要がある。もちろん上手く調整のできる人に(ソフトウェア開発も能力の無い人がやると本当にひどい結果になるし、能力のある人は効率よくメンテナンス性に富んだプログラムが書ける)。
もちろん、演奏者がうまく弾かなければ、入力された通りの結果を返してくれることもコンピューターと同じでして^^;←そこが一番大事。