ホーム >
土曜は東京にて、日曜・月曜は愛知にてレッスン。今回も多くの方にお越し頂き有難うございました。愛知県に移動する途中の新幹線から虹が見えました。写真の撮影は失敗しました^^;。
レッスンで「ヴァイオリンは悪魔の楽器ですからねえ」というお話をさせて頂いた。
いろんな意味でヴァイオリンは悪魔だ。禁断の果実をちらつかせてはせせら笑いをしながら遠ざかっていくし、もがけばもがくほどアリジゴクのように深みに引きずり込まれる。力でねじ伏せようとしても軽くいなされる。狂気と言えるような練習量と時間を必要とするし、身体は痛めつけられるし、お金も吸い上げられる。
だが禁断の果実は実に甘い。本質的には黒板を爪でひっかくような雑音だが、毒もさじ加減によっては薬になるもので、極めて狭い条件が整うと他に例えようのない美しい音を出す。文字通り悪魔的なヤバい音。
悪魔を制するにはどうしたらいいか。「悪魔のように細心に」になることだろう。細やかにヴァイオリンのご機嫌を取ることを重ねると悪魔は突然天使になる。それは悪魔に魂を売り渡す一瞬かもしれない。一度知ると中毒になってヴァイオリンから逃れられなくなるし、その次にはヴァイオリンが人間をコントロールし始める。
その面白さを伝えたくて、また経験して欲しくて、こうやってレッスンをしたり文章を書いたりしたりしているのです。これも悪魔に魂を乗っ取られた結果の布教活動なのかもしれません^^;。